更新日: 2023.12.15 定年・退職

もし定年後の人生が「40年」あるなら、とりあえず70歳まで「月14万円」稼げば安心!? 定年後に必要な費用を試算

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

もし定年後の人生が「40年」あるなら、とりあえず70歳まで「月14万円」稼げば安心!? 定年後に必要な費用を試算
人生100年時代といわれる今、「自分は100歳まで生きない」と思って過ごしている人も、思いがけず長生きすることもあるでしょう。
 
今や定年後の人生は、40年あることも視野に入れて設計しなければならないものなのかもしれません。本記事では、100歳まで生きると仮定した場合、何歳まで月いくら稼げば安心なのかを計算してみたいと思います。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

2023年で100歳になった人は約5万人

厚生労働省は毎年敬老の日に、百歳高齢者表彰を行っています。対象者は年度中に100歳に到達し、または到達する見込みがあり、「敬老の日」に存命の人となっています。2023年9月1日時点では4万7107人が対象となっており、前年度比ではプラス1966人でした。
 
なお、2023年9月1日時点における住民基本台帳によると、100歳以上の高齢者の総数は9万2139人となっており、前年比ではプラス1613人です。1963年では153人でしたが、1981年には1000人を超え、1998年に1万人、2012年で5万人を突破しています。
 
現在は10万人弱ですから、すごい勢いで長寿が進んでいることがわかりますね。もはや「100歳」は他人事ではないのです。
 

老後40年にかかる生活費

総務省統計局の家計調査年報によると、60歳以上の世帯主がいる2人以上世帯にかかる1ヶ月の生活費は約24万円となっており、70歳以上になると約23万円となっています。
 
60歳から70歳までの10年間は約24万円、70歳から100歳までの30年間は約23万円を使うとすると、40年間で1億1160万円となります。
 

65歳からの35年間でもらえる年金

日本年金機構によると、平均的な収入(ボーナスを含む平均標準報酬43万9000円)で40年間働いた場合の年金受給額は夫婦2人分で月額22万4482円(2023年度)となっていることから、35年分にすると約9400万円です。
 

70歳まで働くなら最低でも月約14万円

よって、年金で不足する生活費は約1760万円となります。これを補える十分な貯蓄があるのであれば60歳で定年して以降働く必要はないのでしょうが、もし貯蓄0円である場合には定年後も頑張って約1760万円を稼ぐ必要があります。
 
70歳まで働くのであれば年間約176万円の月約14万円、65歳までの場合には年間約352万円の月約29万円を稼がなければなりません。それでも計算ギリギリといったところでしょうか。
 

まとめ

60歳定年後の人生が40年あるとすると、70歳までは夫婦2人で月約14万円稼ぐつもりでいれば、定年時点にある貯蓄は余剰分として捉えることができます。なかなか計算通りにいかないのが人生ですが、1つの目安として参考にしてみてください。
 

出典

厚生労働省 1R5百歳プレスリリース
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集