更新日: 2024.05.27 セカンドライフ

定年後は妻と2人、年に一度「北海道旅行」へ行きたいです。夫婦で年金が「月20万円」とパート代「15万円」ありますし、家計的に問題ないですよね? 退職金とあわせて貯金も「1000万円」あります

定年後は妻と2人、年に一度「北海道旅行」へ行きたいです。夫婦で年金が「月20万円」とパート代「15万円」ありますし、家計的に問題ないですよね? 退職金とあわせて貯金も「1000万円」あります
「いままで仕事ばかりだったから、定年後は夫婦で旅行したい」と考える人は多いかもしれません。その一方で、老後の生活は大丈夫なのか、特に経済面での不安を感じることも少なくないでしょう。
 
本記事では、退職金を合わせた貯金が1000万円あり、年金やパートなど1ヶ月あたりの収入が35万円程度ある場合、旅行などの余暇を楽しむ余裕はあるのか解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

定年後の生活費は毎月30万円かかる?

定年後も当然ですが生活するためにはお金がかかり、その支出を年金や給料などの収入や貯金で賄う必要があります。完全自給自足で全くお金を使わない生活をする場合は別ですが、多くの人にとって現実的ではないでしょう。
 
総務省統計局が公表している家計調査報告(家計収支編)によると、2023年の65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支は消費支出と非消費支出を合計すると28万2497円です。つまり特にぜいたくしない場合でも毎月30万円近くの支出が発生するケースが多いことが分かります。
 

北海道旅行にかかる費用はどのくらい?

北海道へ旅行する際に、自分で飛行機やホテル、レンタカーなどを予約するパターンもありますが、今回は大手旅行会社が企画して添乗員が同行し、バスなどで観光地へ連れて行ってくれるツアーに参加するとしましょう。
 
例えば、大手旅行会社JTBが企画する添乗員同行型の「関東発北海道 旅行・ツアー一覧」をみると、大人1名5万円程度のプランもあれば100万円以上するものまで幅広く展開されています。
 
仮に、1人6万円のプランに申し込むと夫婦2人で12万円かかります。旅行にはツアー代金だけでなく、空港までの交通費や現地での食事代、土産代などを別途準備しなければなりません。それらを加味すると実質的な支出規模はさらに大きくなると考えられます。
 

旅行しても家計的には大丈夫?

今回は、夫婦合わせて以下の内容で老後の生活費や北海道旅行の費用が発生すると仮定してシミュレーションしてみましょう。
 

・日常生活費:月額30万円
・北海道旅行:1回あたり20万円

 
収入は夫婦合わせて月額35万円の場合、家計収支は5万円の黒字となります。旅行費用を差し引いても年間40万円のプラスとなり、1000万円の貯金もあるため散財しない限り、直ちに生活が困窮する可能性は低いと思われます。
 
ただし、油断は禁物です。総務省統計局が公表しているデータ上の数字はあくまで通常の生活費であり、大きな病気やけがなど想定外の事態が発生して出費が増えると赤字に転落するおそれもあります。
 
「自分たちは黒字家計だから大丈夫、少しくらいぜいたくをしても問題ないよね」と考えるのではなく、不測の事態が発生すると想像よりもはるかにはやいスピードで資金が減少する可能性もゼロではないと危機感を持つくらいが良いかもしれません。
 

まとめ

本記事では、定年後に「1年に1回」北海道旅行をしても家計的に問題ないのか解説しました。
 
もちろん「少しくらいぜいたくをすること」が悪いわけではありませんが、旅行は時期や宿泊場所のランクなどによって費用は大きく変わります。自分たちが思い描く旅行内容とそれにかかる費用を明確にして、通常の生活費とは別に旅行資金をコツコツ積み立てるのも良いかもしれません。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集