更新日: 2024.08.23 定年・退職

夫が52歳で早期退職しました。貯蓄が「5000万円」ありますが、夫婦ともに無職のままでも老後貧乏にはならないでしょうか?

夫が52歳で早期退職しました。貯蓄が「5000万円」ありますが、夫婦ともに無職のままでも老後貧乏にはならないでしょうか?
52歳で夫が早期退職をし、退職時点での貯蓄が5000万円ある夫婦がいるかもしれません。しかし、退職後に夫婦がどちらも無職だったとしても老後貧乏にならないか気になる人もいるでしょう。
 
今回は老後の生活に必要な資金とあわせて、老後の資産を形成する方法についてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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老後の生活に必要な資金はどのくらい?

老後の生活に必要な資金は、世帯主の年齢によって変動するとされています。総務省統計局が発表している「2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果」によると、50代・60代・70代の年齢階級別消費支出は、以下のようになっていました。

・50代(世帯人数2.5人):28万3725円
 
・60代(世帯人数2.26人):25万8284円
 
・70代(世帯人数2.12人):22万5799円

上記の金額を基に単純計算すると、50代は年間で約340万円の支出が必要と考えられます。52歳で早期退職している場合に、年金受給開始までの年数を貯蓄で賄うと想定した場合、13年間で4273万円が必要です。
 
このことから、退職時の貯蓄が5000万円の場合は、将来的に備えが不足してしまう可能性が考えられるでしょう。あくまでも貯蓄だけで暮らしていく場合にはなりますが、何かしらの方法で資産を形成する方法を検討する必要があるといえます。
 
ただし、実際には国民年金や厚生年金などの支給を受けられるケースがほとんどでしょう。そのため、すべての生活資金を貯蓄だけで補うことはまずないと考えられます。
 
なお、金融庁が公表する「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」が発端となった「老後2000万円問題」では月に約5万5000円の生活資金が不足するとされているため、この部分を加味しながら計算していくことが重要です。
 

老後の資産を形成する方法

老後の資産を形成する方法として、以下2つの方法が考えられます。

・家計の見直しを行う
 
・資産運用を行う

それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
 

家計の見直しを行う

まずは家計の見直しを実施し、節約できる部分がないかを確認してみましょう。食費や通信費など、これまで気にしていなかったのであれば、どのくらいの出費があるのかを整理することが重要です。
 
なお、食費については支出の25%が目安とされているようです。そのため、もし食費の支出割合が多くなっているのであれば、第一に見直す部分といえるでしょう。
 
光熱費や通信料などの固定費についても、節約がしやすい部分と考えられています。例えばスマートフォンのプランを見直したり、電力会社を変更したりして、少しでも節約できる部分がないかを検討してみてください。
 

資産運用を行う

手元に5000万円の資金があるなら、資産運用も検討してみましょう。一部を資産運用に回すことで、ただ預金しているよりも高い利回りを得られる可能性があります。
 
例えば株式投資や投資信託などを利用すれば、大きな利益につながるかもしれません。ただし、資産運用には当然リスクもともなうため、目標やゴールなどを設定して、資産形成の計画を立てるようにしましょう。
 

貯蓄が5000万円の場合、生活資金が不足する可能性が考えられる

貯蓄が5000万円ある場合も、生活資金が不足する可能性は十分に考えられます。そのため、家計の見直しや資産運用などを行って、資産形成をすることも検討してみましょう。
 
老後2000万円問題のモデルケースでは、月に5万5000円が不足するとされています。年間で見ると66万円ほど不足すると考えられるため、決して軽い問題ではありません。
 
自身が現時点で保有している貯蓄以外にも、今後手元に入ってくる収入を計算し、老後貧乏につながらないような行動を始めましょう。
 

出典

総務省統計局 2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果  結果の概要(10・11ページ)
金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」 (10ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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