更新日: 2024.11.02 セカンドライフ
定年退職後は働かずのんびり暮らそうと思います。給与収入がないので生活費以外にかかるものは「住民税」だけですよね?
中には仕事を辞めて給与収入がなくなるので生活費以外にかかるものは住民税だけだと考える方もいるようですが、実際はそうではありません。
そこで今回は、定年退職後にかかる生活費以外の出費について調べました。老後に必要なお金についてもご紹介しますので、参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
定年退職後は生活費以外にどういった出費がある?
現役時代は、所得税・住民税・医療保険・年金保険などの税金や各種社会保険を基本的に会社が手続きして給料から天引きしていました。
定年退職後に仕事をしないでのんびり暮らしたい場合、生活費以外にかかるのは住民税くらいだと考える方もいるようです。しかし、実際には以下のような出費も発生する点に注意が必要です。
所得税
日本年金機構によると、年金からは所得税が差し引かれます。老齢年金は所得税法の雑所得として扱われるからです。原則として所得税がかかるのは、65歳未満でその年の受給額が108万円以上、65歳以上で158万円以上の場合です。
健康保険
全国健康保険協会によると、退職後の健康保険については、以下のいずれかに加入する手続きが必要とのことです。
1.任意継続健康保険
2.国民健康保険
3.家族の健康保険(被扶養者)
任意継続健康保険は、退職時の標準報酬月額に基づいて保険料が決定されます。一方、国民健康保険の保険料は前年の所得などに応じて決定されるなど、それぞれの特徴は異なりますから、自身のケースでどれくらいの金額になるか確認し、期日内に手続きをするようにしましょう。
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定年退職後の年金生活は赤字の可能性あり!? 家計管理を慎重に!
定年退職後にのんびり暮らしたいと思っていても、実際は家計が赤字になってしまい、生活が厳しくなってしまうケースも考えられます。
例えば総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)結果の概要」によると、65歳以上の無職世帯の家計収支は夫婦のみの世帯で3万7916円、単身世帯で3万768円の赤字になっているとのことです。
年金収入に関しては、所得税などの税金や社会保険料も計算に入れて、実際にいくら手元に残るかを把握しておく必要があります。そのうえで、自身の生活費を計算して生活していけるかを見極めるとよいでしょう。
家計収支に赤字が発生する場合は、預貯金を崩して生活することになるでしょう。
しかしある程度のぜいたくをしたかったり、病気やけがなどでまとまった出費が発生したりする可能性を考慮して、十分な残高があるかも確認する必要があります。固定費を見直す、または定年退職後も無理のない範囲でアルバイトなどをして収入を得ることなども検討できるでしょう。
定年退職後も住民税だけでなく所得税や健康保険などの出費があるケースも! 家計管理を慎重に行おう
定年退職後も、住民税だけでなく所得税や健康保険の保険料などがかかるケースがあるため、年金収入だけで生活する場合は実際にいくら手元に残るか把握しておくことは大切です。
総務省統計局によると、2023年度の調査で65歳以上の無職世帯の家計収支は、夫婦のみおよび単身世帯のいずれにおいても3万円以上の赤字になっています。不足分が生じる場合は、預貯金を崩して生活することになるでしょう。
ぜいたくをしたかったり病気やけがなどで思わぬ出費があったりするケースも考慮して、固定費の見直しや定年退職後にアルバイトなどで収入を得ることも検討できるかもしれません。定年退職後にのんびりと生活するために、家計管理を慎重に行うことは大切です。
出典
日本年金機構 年金Q&A(年金と税金) Q 年金から税金が差し引かれています。どうしてですか。
全国健康保険協会ホームページ
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2023年-(19ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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