同じ会社に「38年間」勤めた夫が来年定年退職します。年収は「150万円」しかアップしなかったようですが、昇給はそのくらいが一般的なのでしょうか?

配信日: 2024.11.26

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同じ会社に「38年間」勤めた夫が来年定年退職します。年収は「150万円」しかアップしなかったようですが、昇給はそのくらいが一般的なのでしょうか?
同じ会社に長年勤める場合、昇給によって年収は上がっていくことが一般的です。例えば38年勤めて定年退職をする夫が「年収は150万円しかアップしなかった」と言っている場合、昇給はこれくらいが平均的なのでしょうか。
 
そこで今回は、入社1年目と定年時の年収にはどれくらいの差があるかについて調べてみました。昇給制度の仕組みやルールは会社ごとに異なる点についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
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38年間勤めてアップした年収は150万円……。これって平均的?

大学卒業したのち就職して定年退職までの38年間で年収150万円の昇給だった場合、平均と比較するとどうなのでしょうか。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」から、20~24歳と55~59歳の平均賃金を比較すると以下の通りです。


・20~24歳:22万4600円(年間:269万5200円)
・55~59歳:37万6400円(年間:451万6800円)

同調査から、入社1年目と定年退職時の年収には182万1600円の差があることが分かります。定年退職までに150万円の年収アップをしたという場合は、男女計の平均よりは32万1600円少ないことが分かりました。
 

昇給制度の仕組みやルールは会社ごとに異なる

昇給制度や昇給率は会社によって異なるため、事前に確認しておくことで、入社後の昇給ペースの目安を知れるでしょう。例えば一般的には以下のような昇給制度があります。
 

・定期昇給

時期を決めて定期的に行われる昇給で、一般的には毎年1~2回実施するケースが多いようです。
 

・臨時昇給

時期に定めはなく、企業の業績アップにともなって臨時で行われる昇給です。
 

・自動昇給

年齢・勤続年数などによって自動的に行われる昇給です。
 

・考課昇給

社員の勤務態度や成績への評価を基準として行われる昇給で、定期昇給と同時に行われることもあるようです。
 

・普通昇給

社員の技能や業務遂行能力が向上し、社内で規定されている昇給要件を満たすことで適用される昇給です。
 

・特別昇給

特殊な職務への従事、特別な功労といった、会社への特別な貢献が評価されて特別に行われる昇給です。
 

昇給は年齢によってストップすることも

昇給制度を採用している会社でも、一定の年齢に達すると昇給をストップする場合があるようです。例えば国家公務員の場合は、人事院「給与勧告の骨子」にて「55歳を超える職員は、標準の勤務成績では昇給停止(給与法改正)」と記されています。
 
昇給停止の年齢は会社によって異なりますが、50代前半または40代後半に実施されるケースが多いようで、中には30代後半で昇給停止となる会社もあるようです。
 
定期昇給が行われている会社でも、昇給停止の年齢が低ければ、定年退職時までの年収は変わらず、モチベーションを保つことは難しくなる可能性があるでしょう。
 

入社から定年退職までの38年間で平均年収は182万1600円アップ!

20~24歳と55~59歳の平均賃金を比較したところ、男女計で182万1600円アップすることが分かりました。入社から定年退職までの38年間で年収が150万円増えた場合は、平均よりは32万1600円少ないといえます。
 
昇給制度には年1~2回ほど実施される定期昇給や、企業の業績アップにともなって臨時で行われる臨時昇給など、さまざまな種類があります。
 
昇給制度の仕組みやルール、昇給率は会社によって異なり、一定の年齢に達すると昇給停止になるケースもあるようです。定年退職までにどれほどの年収が得られるかの目安を知りたい場合は、会社が定める昇給制度の取り組みやルール、昇給率について確認しておくといいでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況(7ぺージ)
人事院 給与勧告の骨子
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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