更新日: 2021.04.13 その他年金

結局いくらもらえるの? 受給できる年金額を確認しよう

結局いくらもらえるの? 受給できる年金額を確認しよう
「毎月年金保険料を納付しているけれど、自分は一体いくら年金がもらえるか」「老後の生活資金は年金だけで足りるのか」と疑問に思ったことはありませんか。将来もらえる年金額を確認することで、自分の老後プランを設計しやすくなります。
 
今回は、平均年金額や、もらえる年金額を確認する方法をご紹介します。
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

令和3年4月分からの年金額

まずは、最新の年金額をチェックしていきましょう。令和3年4月分からの年金額は、以下のとおりとなっています(※1)。
 

■国民年金(老齢基礎年金満額)
6万5075円

 
■厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)
22万496円

 
なお、厚生年金の金額は、「平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円」で40年間就業した場合に受け取り始める年金「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」の給付水準です。
 

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平均年金受給額

次に、高齢者の方々が、実際にどのくらい年金を受け取っているのかを見ていきましょう。
 
厚生労働省の調査によると、令和元年度末の厚生年金保険(第1号)受給者数は、前年度末に比べて14万人(0.4%)増加し、3543 万人となっています(※2)。
 
そして、厚生年金保険(第1号)受給者の平均年金月額は、令和元年度末で老齢年金は14万6162円となっています。平成27年度は14万7872円だったので、ここ4年間で1710円減少していることになります。
 
また、令和元年度末の国民年金受給者数は、前年度末に比べて 35 万人(1.0%)増加し、3565 万人となっています。国民年金受給者の老齢年金の平均年金月額は、令和元年度末で5万5946円となっています。
 

もらえる年金額を確認する方法

自分が実際にもらえる年金額を知りたい場合は、まず、1年に1回送られてくる「ねんきん定期便」をチェックしてみましょう。
 
「ねんきん定期便」は、国民年金および厚生年金保険の加入者(被保険者)に送られるもので、誕生月の2ヶ月前に作成されて誕生月に届きます。今まで納付した年金保険料や、予想される受取年金額が記載されているため、年金額をチェックするには最もシンプルな方法です。
 
さらに、実際にシミュレーションを行うことで年金額を確認することもできます。日本年金機構の「ねんきんネット」では、将来もらうことができる年金額の試算のほか、老齢厚生年金の繰り下げ・繰り上げ受給、年金保険料を追納した場合など細かな設定ができるため、より正確なシミュレーションを行うことが可能です。
 
また、大手金融機関でも年金試算シミュレーションができるコンテンツを提供しています。例えば、三井住友銀行のホームページには、年齢や性別を入力することで将来もらえる年金額が分かる「年金試算シミュレーション」があります(※4)。誰でも簡単に試すことができるので、年金の概算額を知りたい場合に便利です。
 
いかがだったでしょうか。将来受け取ることができる年金額を把握すると、「あとどのくらい足りないのか」「老後のための貯蓄はいくらあれば安心か」など、仕事をリタイアした後のマネープランを具体的に立てることができるようになります。
 
「老後2000万円問題」で、老後資金に関心が高い方もいると思いますが、自分の場合は具体的にいくらお金が必要か、計算してみることが大切です。今回ご紹介した内容を参考にしながら、これからの貯金計画を考えてみてはいかがでしょうか。
 
出典
(※1)日本年金機構 令和3年4月分からの年金額等について
(※2)厚生労働省年金局 令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
(※3)日本年金機構 年金見込額試算
(※4)三井住友銀行 年金試算シミュレーション
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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