更新日: 2021.05.25 年金

年金の不正受給、発覚した場合はどうなる?

執筆者 : 柘植輝

年金の不正受給、発覚した場合はどうなる?
度々メディアを騒がせる年金の不正受給。中には意図せず不正受給となってしまっているという例もあるようです。年金の不正受給とは一体どのような状況を指すのでしょうか。
 
もし、不正受給が発覚したら一体どうなってしまうのか。年金の不正受給について解説していきます。
 
柘植輝

執筆者:

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

柘植輝

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年金の不正受給とは? 一体どのような状況?

年金の不正受給とは、「偽りその他不正の手段により給付を受けた者」といった定義が国民年金法などによりなされています。分かりやすくいうと、受給できる資格がない、資格を失っているにもかかわらず年金を受けていると不正受給に該当するということです。
 
これには積極的に不正を行った場合はもちろん、消極的な不正も含まれています。積極的な不正とは、自らうその申請を行ったような場合がこれに該当します。消極的な不正には、受給者が亡くなったことを隠したり、受給資格がなくなった事実を隠して受給するような場合がこれに該当します。
 

年金の不正受給の具体例は?

年金の不正受給についての定義を確認したものの、言葉だけではなかなか実感が湧かないことでしょう。そこで、一度年金の不正受給に該当する具体例を列記してみます。
 

(1)他人の名前で年金を請求し、受給した
(2)年金の請求時に提出する所得証明書や住民票を偽装したり、改変して年金を受給した
(3)内縁関係になかったにもかかわらず、内縁関係があったとして遺族年金を受け取った
(4)年金を受給している親が亡くなったがそれを届け出なかった
(5)再婚したことを届け出ず、遺族年金を受け取り続けた
(6)医師に事実と異なる診断書を作成させ、障害年金を受給した
(7)担当職員の面談により、障害年金上の障害と実際の障害が異なると認定された

 
上記を見ると、積極的にうその申し出をした場合だけでなく、届け出を怠るなど事実を黙しているだけでも不正受給に該当するということがよく分かります。
 

年金の不正受給が発覚するとどうなる?

年金の不正受給が発覚すると、刑法上の詐欺罪に該当したり、国民年金法上の規定による罰則(3年以下の懲役または100万円以下の罰金)の対象となります。
 
また、最大で過去5年分、不正受給によって受け取っていた年金を返還しなければなりません。しかし、悪質な場合は詐欺罪に該当すると判断され、5年以上前の部分についても含めて処罰されることもあります。また、返還に当たっては年金が支払われた日から返還の日まで利息を付けて返還しなければならないこともあります。
 
このように、年金の不正受給は犯罪にも該当し得る行為であり、絶対にしてはならない行為となります。
 

年金が不正受給とならないようにするにはどうしたらいい?

年金が不正受給とならないようにするためには、虚偽の申し立てをしないことや事実を隠さないことはもちろんのこと、年金に関する手続きを放置しないことも大切です。
 
例えば、年金を受け取っている親が亡くなった場合は「受給権者死亡届(報告書)」の提出が必要か年金事務所に確認する。遺族年金受給中に婚姻をしたら「遺族年金失権届」を提出するといった諸手続きを怠らないことです。
 
手続きを怠ると、不正受給の意図がなくとも結果的に不正受給となってしまうこともあります。そのため、年金を受給しているときはその年金制度の趣旨を考え、受給の要因となった事実に変化が起きた場合は、このまま受給していても良いのかを年金事務所などへ問い合わせて確認すると、意図しない不正受給を防ぐことができます。
 

年金の不正受給は犯罪に該当し得る行為です

年金の不正受給はうそや事実の隠蔽だけでなく、手続き漏れなど本人の意図しないことで起こる恐れもあります。
 
年金の不正受給は詐欺罪に該当すると判断されることもある非常に重大な事柄です。自ら積極的に不正受給を行わないことはもちろん、意図しない不正受給とならないよう、年金を受けている方に何かしらの変化があった場合は、速やかに所定の手続きを行うようにしてください。また、不正受給に当たらないか少しでも悩んだときは、年金事務所などへ相談するようにしてください。
 
出典
全国労働安全衛生センター連絡会議 情報公開推進局 年金機構業務つうしん 011号(H24年5月号)
 
執筆者:柘植輝
行政書士