更新日: 2021.06.01 その他年金
年金を多く受け取りたい人が知っておきたい! 公的年金の受給方法のポイント
執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント
「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
老齢年金を繰り下げ受給する
公的年金である老齢年金は現在、原則として65歳からの受給となっていますが、受給開始年齢を繰り下げると毎月の受取額を増やすことができます。
65歳から年金を受給せず、受給開始年齢を1ヶ月繰り下げるごとに、受け取れる老齢年金が0.7%多くなります。受給開始年齢を5年繰り下げて70歳から受給すると、毎月の年金が42%増えることになります。65歳から老齢基礎年金を満額の毎月約6万5000円受け取れる人が、受給開始を70歳に繰り下げることで年金の額は毎月約12万3000円に増えます。
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老齢年金を繰り上げ受給する
公的年金は、受給開始年齢を繰り上げることもできますので、1ヶ月でも早く老齢年金を受け取りたい人は受給開始の繰り上げを行います。
最大となる5年の繰り上げを行うと、60歳から老齢年金を受給することができます。
受給開始年齢を1ヶ月繰り上げるごとに受け取れる老齢年金は0.5%減額となりますので、65歳から満額の毎月約6万5000円を受け取れる人が60歳からの老齢年金の繰り上げ受給を行うと、受取額は毎月約4万5000円に減額となりますが、1ヶ月でも早く老齢年金を受け取り、生活費や余暇費を増やしたい人は繰り上げ受給をする方法もあります。
個人年金に加入する
公的年金の受給開始年齢を変更せず、受け取れる年金額を増やすには、個人年金に加入するという方法があります。
個人年金は公的年金に対して私的年金と呼ばれ、民間の保険会社などが取り扱う商品を活用する年金であり、老後までは保険料を積み立てて、老後になってからそれまでの積立金を年金として受け取るものです。個人年金への加入は任意であり、多くの商品から自分のニーズに合うものを選択することができるのが特徴です。
個人年金の代表的なものはiDeCo(個人型の確定拠出年金)や個人年金保険です。個人年金保険は、60歳や65歳などのあらかじめ決めた年齢まで保険会社に個人年金保険料を支払い、老後に年金として受け取れる仕組みの保険のことです。
iDeCoは加入の申し込み、掛け金の拠出、掛け金の運用の全てを自分で行い、掛け金とその運用益の合計額から、老後に年金が受け取れる仕組みです。
個人年金保険やiDeCoなどの個人年金に加入すると、公的年金に加えて個人年金も受け取ることができますので、老後の年金を増やしたい人は個人年金への加入も検討してみましょう。
参考
日本年金機構
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント