忙しい人でも年金定期便には目を通した方がいい? 最低限見ておきたいポイントとは?

配信日: 2021.06.14

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忙しい人でも年金定期便には目を通した方がいい? 最低限見ておきたいポイントとは?
毎年送られてくる「ねんきん定期便」を、きちんとチェックしていますか?
 
忙しいし、見方もよく分からないため、ちゃんと見れていないという方もいらっしゃることでしょう。
 
そこで、今回は多忙な方に向け、ねんきん定期便で最低限確認しておきたいポイントについて紹介します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

ねんきん定期便ってどんなもの?

まず、ねんきん定期便について確認していきましょう。ねんきん定期便とは、毎年誕生月に日本年金機構より送られてくる通知で、年金の加入記録が記載されているものになります。基本的にはがきの形式で送られてくるのですが、節目の年(35歳、45歳、59歳)には封書の形式で送られてきます。
 
以下が、50歳未満の方に送られるはがきタイプのねんきん定期便の例です。
 

出典:日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)
 

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ねんきん定期便で目を通しておきたい箇所は?

さて、表題の件でもある「忙しくてもねんきん定期便を見た方がよいか」という問いに関しては、間違いなく「Yes」という答えになります。なぜかというと、ねんきん定期便には将来の年金見込額や、これまでの年金加入履歴が記載されているからです。
 
それでも全てをチェックする時間がないという場合には、最低限、次の項目には目を通しておいてください。
 

最近の月別の納付状況

はがきをめくると表面右側に「最近の月別状況です」という欄があります。ここには直近の保険料の納付状況が月別に記載されています。直近1年や2年の間に転職や離職をされていると、年金の加入履歴が正しく反映されていなかったりする可能性もあるため、特に注意して見ておくべき箇所です。
 
ここに「納付済」とあればよいのですが、「未納」となっていた場合は要注意です。年金の保険料が未払いとなっており、将来の年金受給に大きく影響します。
 
なお、封書の形式で届いている方には、ねんきん定期便の3ページ目に記載されている「これまでの『年金加入履歴』」という部分で、これまでの全ての加入履歴を確認することができます。
 

これまでの年金加入期間

老齢基礎年金を受け取るには国民年金に10年以上加入し、保険料を納めるか、正式な手続きによって支払いが猶予・免除されていなければなりません。そういった意味では、この年金加入期間の確認は非常に重要な意味を持ちます。
 
年金の加入履歴は、はがき形式のねんきん定期便の裏面にある「これまでの年金加入期間」という部分を見てください。そこには、国民年金と厚生年金それぞれに加入していた期間と合計の加入期間が記載されています。封書形式のねんきん定期便であれば、2ページ目に記載してあります。
 

これまでの加入実績に応じた年金額

はがき形式のねんきん定期便では、裏面の下部に「これまでの加入実績に応じた年金額」という欄があります。そこには将来受け取れる年金の見込額が記載されています。将来を考えるに当たって年金の見込額は重大な要素になるので、どんなに時間がなくともこの部分は確認しておくべきです。
 
封書形式のねんきん定期便では2ページ目の最下部に記載があります。
 

ねんきん定期便を確認しないとどうなる?

ねんきん定期便に一切目を通さなかったとしても、それにより直接的な不利益があるわけではありません。ねんきん定期便を見ていないからと年金が減らされたりもしません。
 
しかし、まれに加入履歴が正しく反映されていないことに気づかず、将来受け取れる年金額が減ってしまうなど、間接的に不利益を被る恐れもあります。そういった不利益を避けるためにも、ねんきん定期便は必ず確認し、少しでもおかしい部分や不明点を見つけたら早めに日本年金機構や最寄りの年金事務所に連絡することが大切です。
 

どんなに忙しくても、ねんきん定期便には目を通すべき

ねんきん定期便は、将来の年金につながる大切な情報が記載された通知になります。目を通さないことで老後のライフプランの見通しを立てられなかったり、年金の加入記録の誤りに気づかず、将来正しい額の年金を受け取ることができなくなる恐れもあります。
 
ねんきん定期便が届いたら、最低限「直近の納付状況」「加入期間」「将来の年金見込額」が記載されている部分だけでも目を通しておいてください。
 
出典・参考
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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