厚生年金・国民年金への切り替え方法を解説! 手続き忘れ、保険料が払えないときはどうする?

配信日: 2021.08.29

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厚生年金・国民年金への切り替え方法を解説! 手続き忘れ、保険料が払えないときはどうする?
就職や退職時は、国民年金や厚生年金など公的年金の加入種別を切り替えなくてはいけません。会社で手続きを行う場合もありますが、自分で市町村役場に出向き、手続きを行う場合もあります。
 
しかし、切り替え手続きが必要なときや手続き方法について、あまり詳しくない方も多いでしょう。
 
今回は、厚生年金・国民年金への切り替え方法、手続きを忘れたときや保険料が払えないときの対処法を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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就職や転職、退職時に欠かせない! 厚生年金・国民年金の切り替えとは

国民年金には自営業者や学生、無職の方などが対象となる第1号被保険者、会社員・公務員が対象の第2号被保険者、専業主婦などが対象の第3号被保険者があります。
 
国民年金は20歳以上60歳未満のすべての方が対象となるため、第1号被保険者は全員が国民年金に加入します。第2号被保険者は厚生年金保険に加入することで厚生年金と国民年金の両方に加入できる仕組みです。
 
就職や転職、退職時は被保険者の区分が変わり、厚生年金・国民年金の切り替え手続きをします。具体的にどのように切り替わるのかについて、以下に解説します。

 

就職したとき

学生や無職の方などが会社に就職した場合は、第1号被保険者から第2号被保険者になります。国民年金から厚生年金への切り替え手続きが必要ですが、手続き自体は会社が行います。個人で市町村役場に行く必要はありません。

 

転職したとき

転職の際、離職期間がなければ引き続き厚生年金に加入します。手続きは会社が行い、自分で手続きする必要はありません。
 
離職期間がある場合は、いったん国民年金に加入します。

 

退職したとき

会社を退職して自営業者や無職になる場合、厚生年金から国民年金への切り替え手続きをしなければいけません。

配偶者が第2号被保険者で、被扶養者になる方は第3号被保険者になるための手続きをします。配偶者の勤務先で書類提出をするため、配偶者を通して手続きをしてもらいましょう。

 

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厚生年金から国民年金への切り替え方法

会社を退職し、第2号被保険者から第1号被保険者になる場合は、厚生年金から国民年金への切り替えを行います。厚生年金から国民年金への切り替えは会社では行えず、個人で対処しなくてはいけません。
 
また、退職時期によって資格取得時期や自分で保険料を納めるべきかどうかが変わります。国民年金への加入方法と退職時期の違いによる保険料納付の義務について解説します。

 

国民年金への加入方法

国民年金に加入するためには、お住まいの市区役所または町村役場に行きます。年金手帳か基礎年金番号通知書を持って、退職の翌日から14日以内に手続きをしてください。手続きができるのは本人または世帯主です。

 

退職時期の違いによる保険料納付の義務

会社を月末で退職した場合、翌月の1日からは第1号被保険者です。年金保険料は翌月分から支払います。例えば、3月31日付けで退職したら、4月1日から第1号被保険者に加入し、保険料は4月分から納めます。
 
月の途中で退職した場合は、翌日から第1号被保険者です。もし3月15日付けで退職すると、3月16日から第1号被保険者になります。この場合、3月分から保険料を納めなくてはいけません。
 
退職時期によって納付を始める月が異なるため、月の途中で退職する方は注意してください。

 

国民年金から厚生年金への切り替え方法

国民年金から厚生年金へ切り替えるときは、勤務先が手続きをするので、市区町村役場に行く必要はありません。
 
会社に雇用されたときには、勤務先から年金手帳や基礎年金番号通知書、マイナンバーカードの提示を求められますので、速やかに応じてください。
 
国民健康保険に加入していた方は、脱退の手続きが必要です。お住まいの地域の市、区役所または町村役場に行き、脱退の理由が発生した日から14日までに脱退の手続きをしましょう。
 
その際は、新しい職場の健康保険証や辞める方全員分の国民健康保険証を持参します。詳しくは、市区町村役場のホームページでご確認ください。

 

年金の切り替えに関するよくある質問

厚生年金から国民年金への切り替え手続きは、退職の翌日から14日以内と決められていますが。しかし、切り替え手続きが必要だと知らなかった、忘れていて期限内にできなかったという方もいるかもしれません。もし忘れてしまったらどうなるのでしょうか。
 
また、退職後一時的に無職になると、国民年金保険料の支払いが困難になるケースも考えられます。この場合の対処法を解説します。

 

切り替え手続きを忘れてしまったらどうなる?

会社を辞めて厚生年金から脱退すると、勤務先は年金事務所に届け出をします。国民年金への切り替えが必要であることは把握されており、年金事務所からは案内が届きます。手続き忘れに気づいたら、速やかに対処しましょう。
 
納付期限から2年以内であれば、保険料を後から納められます。2年を超えてしまうと障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取れず、老齢基礎年金も満額支給されません。将来受け取る年金が減ってしまう恐れがあるので、早めに納付してください。

 

保険料が払えないときはどうすればいい?

経済的な事情で年金保険料を払えないときは、保険料免除制度や保険料納付猶予制度を利用しましょう。
 
国民年金保険料免除制度は、本人や世帯主、配偶者の前年所得に応じて全額、4分の3、半額、4分の1のいずれかで保険料が免除されます。
 
保険料納付猶予制度は、20歳以上50歳未満で本人や配偶者の前年所得が一定額以下なら保険料の納付が猶予される仕組みです。
 
免除や納付制度を利用した場合、10年以内なら追納ができ、後から保険料を納めることで老齢基礎年金額を満額に近づけられます。困ったときは未納にせず、免除や納付猶予制度の利用を検討してください。

 

退職時は厚生年金の切り替え手続きを忘れずに

就職や転職、退職時は国民年金制度の被保険者区分が変わります。厚生年金への切り替えは勤務先で行うので、市区町村役場に行って手続きをする必要はありません。
 
しかし、厚生年金から国民年金に切り替える場合は市区町村役場の窓口で手続きをします。会社を辞めて自営業や一時的に無職になる場合は、必ず国民年金への切り替え手続きを行ってください。

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
 

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