更新日: 2021.09.28 その他年金

50代から「ねんきん定期便」の内容に変化が。新しく入る「年金見込額」とは?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

50代から「ねんきん定期便」の内容に変化が。新しく入る「年金見込額」とは?
50代になってねんきん定期便が届き「これまでと何が違うのか知りたい」「年金見込額は何か教えて」など、疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
 
50代からのねんきん定期便には「年金見込額」が記載されています。年金見込額を確認することで、老後資金の具体的なシミュレーションが可能です。
 
ここでは、50代からのねんきん定期便に記載される「年金見込額」について解説します。
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ねんきん定期便とは

 
ねんきん定期便とは、公的年金を管理する日本年金機構から毎年誕生月に届くもので、保険料納付実績や将来の年金見込額など、自身の年金記録が記載されています。ねんきん定期便は基本的にはハガキで届きますが、35歳・45歳・59歳の節目の年は封書で届きます。

 

ねんきん定期便でわかること

 
ねんきん定期便でわかる情報は、主に以下のとおりです。
 

●照会番号
●これまでの加入実績に応じた年金額(昨年)
●これまでの加入実績に応じた年金額(今年)
●国民年金(第1号・第3号)納付状況
●加入区分
●標準報酬月額・標準賞与額・保険料納付額
●これまでの保険料納付額(累計額)
●これまでの年金加入期間

 
ねんきん定期便を見ることで「自分がどのくらい保険料を納付しているか」「年金加入期間はどのくらいか」「加入実績に応じた年金額はいくらぐらいあるか」などがひと目でわかります。
 
また、ねんきん定期便に記載されている「アクセスキー」を使用すれば、ねんきんネットのユーザーIDを取得でき、インターネットからも年金情報にアクセスすることが可能です。
 

50代からのねんきん定期便

 
50代からのねんきん定期便は、40代までのものと記載内容が異なります。40代までのねんきん定期便には「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載されていますが、50代からのねんきん定期便には「年金見込額」が表示されるようになります。
 
年金見込額を見ることで、年金額(年額)を具体的に把握でき、老後資金のシミュレーションをしやすくなるのが特徴です。
 
年金見込額には、受給開始年齢に応じた基礎年金と厚生年金それぞれの年金額と合計額が記載されています。また、厚生年金は、一般厚生年金期間・公務員厚生年金期間・私学共済厚生年金期間も表示されており、詳細まで把握可能です。
 

「年金見込額」とは

 
年金見込額とは、現在の加入条件が60歳まで継続すると仮定して、65歳から受け取れる年金を計算した金額です。つまり、現在の給与水準が横ばいで推移し、保険料をきちんと納付していけば、見込額に近い年金額を受け取れるということです。
 
40代の頃より年金受取時期までが近いため、精度の高い見込額が表示されています。
 

「年金見込額」の注意点

 
50代からのねんきん定期便に記載される「年金見込額」は、あくまでも見込額であることを理解しておく必要があります。必ずしも「年金見込額=実際の受給額」となるわけではありません。実際の受給額が見込額より、増加・減少どちらの可能性もあります。
 
ここでは、事前に知っておきたい「年金見込額」の注意点について見ていきましょう。
 

現在の状況が続いた場合の見込額

 
年金見込額は、あくまでも「現在の加入条件が60歳まで継続する」と仮定して計算された金額です。そのため、これまでより給与水準が低くなったり保険料未納付期間発生したりすれば、実際の年金額は記載された見込額よりも少なくなります。
 
逆に、現在より給与水準が上がれば、見込額より実際の年金額のほうが多くなる可能性があります。年金見込額は、現在の状況が続いた場合の金額となりますので、実際の年金額とは異なることがあります。
 

繰上げ・繰下げ受給をすると年金額は変わる

 
年金は原則65歳からの受け取りとなりますが、繰上げ・繰下げ受給も可能です。
 
60歳まで繰上げ受給をすると、年金を早く受け取れますが、繰り上げ1ヶ月につき受給額が0.5%減ります。また、70歳まで繰り下げ受給をすると、年金を受け取るのが遅くなる代わりに繰り下げ1ヶ月につき受給額が0.7%増えます。
 
繰り上げ・繰り下げ受給次第では、ねんきん定期便の見込額と実際の受給額が大きく変わるため注意してください。
 

「年金見込額」で老後の資金計画が立てやすくなる!

 
50代からのねんきん定期便には、年金見込額が記載されています。現在の加入条件が60歳まで継続すると仮定して計算された金額にはなりますが、年金受給額の参考になります。ただし、給与水準などが変われば見込額と実際の受給額に違いが出るため、注意してください。
 
50代になりねんきん定期便が届いた方は、早速、自身の年金見込額を確認してみましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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