更新日: 2021.09.28 その他年金

8歳差夫婦の老後の「加給年金」の支給額とは? 年齢差が大きいと得なの?

8歳差夫婦の老後の「加給年金」の支給額とは? 年齢差が大きいと得なの?
加給年金の情報を聞いて「加給年金はいくらもらえるのか知りたい」「年齢差が大きいほうが得なのか教えて」など疑問を持っている方は多いでしょう。
 
加給年金は年金の家族手当のようなもので、20年以上の厚生年金に加入している方に配偶者や子どもがいる場合に、一定額が支給される制度です。年齢によっては特別加算額が上乗せされます。
 
ここでは、加給年金の受給条件や年金額、8歳差夫婦の加給年金の支給額について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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加給年金とは

 
加給年金とは、厚生年金加入者に配偶者や子どもがいる場合に、一定額を支給する制度です。厚生年金の加入期間が20年以上ある方が65歳になったときに、その方に配偶者や子どもがいる場合に、老齢厚生年金に加給年金が加算されます。
 
加給年金を受給するには、配偶者や子どもの年齢や収入などの条件があります。ここでは、加給年金の受給条件や加給年金額などについて見ていきましょう。
 

加給年金の受給条件

 
加給年金を受け取るには、受給条件があります。以下は、加給年金の受給条件です。※ここでは年上の方を「夫」、年下の方を「妻」としています。
 

■夫の主な条件

●65歳以上で老齢厚生年金を受給している
●厚生年金の被保険者期間が20年以上ある
●厚生年金の被保険者期間が20年未満の場合は、一定年齢以降(男性40歳、女性35歳)に被保険者期間が15〜19年ある
●生計を維持している配偶者または子どもがいる

 

■妻や子どもの主な条件

●妻は65歳未満であること
●子どもは18歳到達年度の末日までであること
●1・2級の障害状態にある子どもは20歳未満
●厚生年金の被保険者期間20年以上の年金を受け取っていないこと
●年収850万円未満(所得655万5000円未満)であること

 
これらの条件を満たす場合に加給年金が支給されます。
 

加給年金額

 
加給年金額は、次のとおりです。
 

対象者 加給年金額(年額) 年齢制限
配偶者 22万4700円 65歳未満
※大正15年4月1日以前生まれの場合には年齢制限はありません。
1〜2人目の子ども 各22万4700円 18歳到達年度の末日まで
1・2級の障害状態にある子どもは20歳未満
3人目以降の子ども 各7万4900円 18歳到達年度の末日まで
1級・2級の障害状態にある子どもは20歳未満

 
また、厚生年金を受給されている方の生年月日に応じて、加給年金額に3万3200円〜16万5800円が特別加算されます。
 

受給者の生年月日 特別加算額(年額) 加給年金額+特別加算額
昭和9年4月2日~
昭和15年4月1日
3万3200円 25万7900円
昭和15年4月2日~
昭和16年4月1日
6万6300円 29万1000円
昭和16年4月2日~
昭和17年4月1日
9万9500円 32万4200円
昭和17年4月2日~
昭和18年4月1日
13万2600円 35万7300円
昭和18年4月2日以後 16万5800円 39万500円

 
このように、加給年金額は20万円以上あり、受給者の生年月日によって特別加算額も受け取れます。
 

振替加算

 
配偶者が65歳になると加給年金が加算されなくなりますが、配偶者が老齢基礎年金を受け取れる場合は、一定の基準により振替加算が上乗せされます。振替加算額は配偶者の生年月日に応じて、年額1万5055円から22万4700円となります。
 

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8歳差夫婦の加給年金の支給額

 
例えば、夫の年齢が68歳(1953年5月1日生まれ)、妻の年齢が60歳の場合、加給年金額は22万4700円です。また、夫は昭和28年生まれで「昭和18年4月2日以後」のため、特別加算額が16万5800円あります。加給年金額と特別加算額の合計は年間39万500円です。
 
妻が60〜64歳までの5年間受け取った場合の金額は約195万円です。
  

加給年金は年齢差が大きいほうが得する傾向に

 
加給年金は、厚生年金被保険者期間が20年以上などの条件を満たしていれば、配偶者が65歳になるまで受け取ることができます。年齢によっては、特別加算額が上乗せされ、年間約39万円(特別加算額含む)受け取ることも可能です。
 
配偶者との年齢差が大きいほど受け取る期間が長くなり、加給年金の合計額が100〜200万円以上になる可能性もあります。
 
夫婦間で年齢差がある場合は、早速加給年金と特別加算がどのくらいもらえるかシミュレーションをしてみましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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