更新日: 2021.10.12 その他年金
ねんきん定期便は50歳から内容が違う?「見込額」の正しい見方とは
50歳からは内容が変わり、年金の「見込額」が記載されるようになります。今回は50歳以上の方に届く、ねんきん定期便の内容について見ていきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
ねんきん定期便とは
ねんきん定期便は、年金制度への理解を深めるために日本年金機構から毎年1回、誕生月に送られてきます。基本的にはがきで届きますが、節目の年(35歳、45歳、59歳)には封書の形式となります。
ねんきん定期便には、自身の年金の加入記録が記載されています。具体的には、これまで支払ってきた保険料の総額や加入期間、インターネットサービス「ねんきんネット」を利用する際に必要なアクセスキーなど、年金の加入状況について確認するための大切な情報です。
ねんきん定期便を毎年確認することで、将来受け取れる年金額の目安を把握できるほか、加入期間などに誤りがあれば早期に気づくことができます。
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50歳以上と50歳未満では見込額の部分の記載が異なる
ねんきん定期便は年齢によって、一部の記載内容が異なります。それは年金の見込額の部分で、50歳未満ではこれまでの加入実績に応じた年金額が記載されていますが、50歳以上になると年金見込額に切り替わります。
50歳未満の方のねんきん定期便に記載されている「加入実績に応じた年金額」とは、文字通り、これまでの加入実績(ねんきん定期便に記載の年金加入記録)を基に計算した年金額です。
それに対して50歳以上の場合の「見込額」とは、現在加入している年金制度に、60歳まで同じ条件で加入し続けたものとして計算された年金の見込額になります。
出典:日本年金機構 「令和3年度「ねんきん定期便」50歳未満」
出典:日本年金機構 「令和3年度「ねんきん定期便」50歳以上」
ねんきん定期便の「見込額」の正しい見方
50歳以上の方のねんきん定期便に記載されている「見込額」は、あくまでも見込額です。
見込額は、ねんきん定期便の作成日時点における加入実績と、現在の条件で年金に加入し続けた場合を仮定して計算した額になります。そのため、将来受け取れるであろう金額にかなり近いものになっているのですが、確定した内容ではありません。
例えば、早期退職や保険料の免除を申請するなど年金の加入状況に変化があれば、それに応じて変わっていきます。
この点について誤った見方をしてしまうと、実際に年金を受け取る際に「予定と違う」と戸惑うことにもなりかねません。ねんきん定期便に記載の見込額は、その後の加入状況によっては変化するものであると参考程度にとどめておくのが正しい見方です。
ねんきん定期便を紛失してしまったときは?
ねんきん定期便は年1回送られてくるものですが、うっかり紛失してしまい、内容を確認したいときに手元にないということもあるでしょう。
そういった場合、ねんきん定期便・ねんきんネット専用番号に問い合わせることで再発行も可能です。ただし、再発行には2ヶ月程度を要するため、普段からしっかりと管理してください。
なお、ねんきん定期便に記載の年金加入記録は、ねんきんネットで確認することもできます。
50歳以上になったら、ねんきん定期便の見込額を確認
ねんきん定期便には年金について重要な情報が記載されており、特に50歳以上となると加入実績に応じた年金額が、より実際の受給額に近い「見込み額」へと切り替わります。
しかし、見込額は今後の加入状況によって変動するものです。50歳以上になってねんきん定期便を見るときは、あくまでも見込額であることを意識して確認するようにしてください。
出典
日本年金機構 令和3年度「ねんきん定期便」50歳以上
日本年金機構 令和3年度「ねんきん定期便」50歳未満
日本年金機構 電話での年金相談窓口
執筆者:柘植輝
行政書士