更新日: 2021.10.13 その他年金
将来もらえる年金額はいくら? ねんきん定期便で「見込額」を確認しよう
50代から届くねんきん定期便には「老齢年金の種類と見込額(年額)」が記載されており、おおよその年金の受給見込額を知ることができます。
ここでは、50代から届くねんきん定期便の「見込額」の内容や注意点などについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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ねんきん定期便とは
ねんきん定期便とは、年金への理解を深めるために、毎年誕生月に日本年金機構から届く案内です。ねんきん定期便には、照会番号やこれまでの加入実績に応じた年金額、保険料納付額、年金加入期間などが記載されており、自身の保険料納付状況などがわかります。毎年はがきで届きますが、節目年齢である35歳・45歳・59歳の方には封筒で届きます。
また、50代からのねんきん定期便には「見込額」の項目が追加されます。
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ねんきん定期便の「見込額」
ねんきん定期便の「見込額」は、現在の年金加入条件が60歳まで続いた場合を仮定して計算された金額です。見込額を確認することで、おおよその年金受給予定額がわかり、老後資金のシミュレーションもしやすくなるでしょう。
今回は、50代からのねんきん定期便にのみ記載される「見込額」の内容と注意点について紹介します。
50代からのねんきん定期便に記載される
50代からのねんきん定期便は、それまでのねんきん定期便と内容が異なります。50代からのねんきん定期便には、60歳まで現在の加入条件が継続すると仮定して計算された「老齢年金の種類と見込額(年額)」が掲載されています。
そのため、現在の状況を継続できれば、50代から掲載される見込額に近い年金を受け取ることが可能です。つまり、将来自分が受け取れる年金額を予測しやすくなります。
今の状況が続くと仮定して計算されたもの
見込額は、60歳まで現在の加入条件が継続すると仮定して計算された金額です。そのため、見込額と実際の年金額が必ずしも同じわけではありません。ねんきん定期便が届いたあとに、保険料未納付期間があると、実際に受け取れる年金額は見込額より少ない可能性があります。
また、繰り上げ・繰り下げ受給をする場合も、見込み額と実際の受給額に差が生じますので注意してください。
受給額を満額に近づける方法
ねんきん定期便の見込額が満額より少ない場合は、任意加入や付加年金、繰り下げ受給などによって、受給額を満額に近づけることが可能です。年金の保険料納付期間は20歳から60歳の40年間(480ヶ月)ですが、保険料未納付期間があると年金を満額受給できません。
しかし、年金受給額を満額に近づける方法はいくつかあります。ここでは代表的な方法を紹介しますので検討してみてください。
任意加入
年金を満額に近づけるため、60歳以降も国民年金に任意加入できます。任意加入をすることで保険料納付期間が長くなり、65歳から受け取る年金額を増やせます。
任意加入中に納めた保険料についても社会保険料控除の対象です。ただし、年金の繰り上げ受給をしている方は任意加入ができないので注意してください。
付加年金
付加年金を納めることで、年金受給額を満額に近づけられます。付加年金とは、定額保険料に上乗せして納付することで、将来受け取る年金額を増やす制度です。付加保険料の月額は400円で、付加年金額(年額)は「200円×付加保険料納付月数」となります。
ただし、国民年金基金制度に加入している方は、付加年金制度を利用できません。
繰り下げ受給
年金の繰り下げ受給とは、65歳で年金を受給せず、66~70歳の間に繰り下げて請求することです。年金を1ヶ月繰り下げると受給額が0.7%増えます。例えば、70歳まで繰り下げ受給をすると、65歳の受給額と比べて42%増額されます。
繰り下げ受給の申し出により、年金受給額を増やすことが可能です。
年金の見込額を確認して老後資金の準備をしましょう
50代からのねんきん定期便には、60歳まで現在の加入条件が継続すると仮定して計算された見込額が掲載されています。年金受給額が満額ではない場合は、任意加入や付加年金、繰り下げ受給などで年金額を増やせます。見込額によって、おおよその年金受給額がわかりますので、老後資金のシミュレーションに役立てましょう。
出典
日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
日本年金機構「令和3年度「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方 50歳以上の方」
日本年金機構「任意加入制度」
日本年金機構「付加保険料の納付のご案内」
日本年金機構「年金の繰下げ受給」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員