更新日: 2022.02.17 その他年金
「ねんきん定期便」の金額が少ないと感じるのは見方が間違っているから?50歳未満が注目するポイントとは?
実はねんきん定期便に記載された年金額は、実際の受給額とは異なります。特に50歳未満では将来の受給額よりも少ない金額が記載されていることが多いのです。
ここでは、50歳未満のねんきん定期便の内容や、記載されている年金額の算出方法、ねんきん定期便でチェックしたいポイントをまとめました。ぜひ参考にして、ねんきん定期便の上手な見方を覚えましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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目次
50歳未満のねんきん定期便の記載内容
ねんきん定期便は、毎年誕生月に送付される、個人の年金記録を知らせる書類です。ねんきん定期便の送付形式や記載内容は、年齢によって異なります。年齢ごとの送付形式と大まかな記載内容は図表1のとおりです。
図表1
※このほかに年金受給者に送付されるねんきん定期便があります。
50歳未満と50歳以上のねんきん定期便で大きく異なる点は、記載されている年金額の算出方法です。50歳未満では過去の加入実績のみをもとに計算した年金額が記載されているのに対して、50歳以上では60歳までの加入見込み期間も加味した年金見込額が記載されています。
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ねんきん定期便で必ず確認したい2つのポイントと見方
ねんきん定期便が届いたら必ず確認したいのは、次の2つの項目です。
・受給資格期間
・年金額
「受給資格期間」とは、国民年金や厚生年金などの公的年金に加入していたすべての期間から、未納期間を除いた月数です。未納期間などがあって受給資格期間が短くなると、年金受給額は減るのが一般的です。未納期間についても確認して、追納などの検討をしましょう。
なお、老齢年金を受給するには、原則として受給資格期間が120月以上なければなりません。50歳未満の人の場合、現在の受給資格期間がどれくらいかをチェックし、将来の加入見込み期間を足して120月に到達できるかどうかを確認しましょう。
年金額を確認する際は、年齢による算出方法の違いを理解しておく必要があります。特に50歳未満の人は、見方を知らなければ年金額が少ないと感じるケースが多いでしょう。なぜなら、将来の加入期間が考慮されていないためです。
50歳未満であれば、通常は年金の加入資格がなくなるまでに、10〜数10年単位で受給資格期間が増えます。実際にもらえる年金額は、ねんきん定期便に記載された額よりも増えると考えてよいでしょう。
35歳、45歳で届く封書版で詳細な状況を把握できる
節目の年(50歳未満では35歳と45歳、50歳以上では59歳)に届く封書形式のねんきん定期便には、過去の年金加入履歴や、全期間の納付状況が記載されています。はがき版よりもさかのぼって記録を確認できるため、納付状況などの詳細なチェックに活用しましょう。
例えば、学生納付特例や免除の期間がある場合、過去10年以内のものは追納ができますが、毎年届くはがき版のねんきん定期便では、過去1年の記録しか確認できません。封書版のねんきん定期便が届いたときに確認することで、追納できる期間を把握しやすくなります。
また、ねんきん定期便に記載された年金額が少ない、受給資格期間が短いと感じられる場合は、年金記録にもれが生じていることもあります。もれや誤りがないか、加入履歴もしっかり確認しましょう。
万が一、もれ・誤りがあった場合は、封書版のねんきん定期便に添付された「年金加入記録回答票」を返送すると、調査をしてもらえます。
ねんきん定期便をしっかりチェックして将来に備えよう
ねんきん定期便の記載内容は、年齢ごとに異なります。特に年金額については、50歳未満では過去の実績のみで計算した金額が記載されているため、基本的には実際の受給額より少ない点に注意しましょう。
ただし、未納期間がある、年金記録にもれがある、などの理由で年金額が少なくなっている可能性もあります。ねんきん定期便の記載内容を正しく理解して、年金の加入状況の把握や、もれ・誤りの指摘、追納などの対応に役立てましょう。
出典
日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)より 令和3年度「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方 50歳未満の方
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)より 令和3年度「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方 50歳以上の方
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)より 節目年齢(35歳、45歳、59歳)の封書 様式(サンプル)と見方ガイド 35歳、45歳の方
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)より 節目年齢(35歳、45歳、59歳)の封書 様式(サンプル)と見方ガイド 59歳の方
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員