更新日: 2022.02.18 その他年金

ねんきん定期便に記載されている年金、40代なら平均額はどのくらい?

執筆者 : 柘植輝

ねんきん定期便に記載されている年金、40代なら平均額はどのくらい?
ねんきん定期便には、現在の公的年金の加入実績に基づき、その時点で将来受け取れるであろう、年金の目安となる金額が記載されています。
 
記載されている金額は人によって異なりますが、例えば40代の方では平均はどれくらいなのでしょうか。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

ねんきん定期便とは?

ねんきん定期便とは、保険料の納付実績や将来の給付に関する情報を、年金加入者に分かりやすい形で提供することを目的として、毎年の誕生月に送られてくるものです。
 
ねんきん定期便には「これまでの加入実績に応じた年金額」という欄があり、そこには今までの加入実績に基づいて計算した、将来支給されるであろう年金額が記載されています。
 
記載されている金額をみることで、現時点の加入実績で年金の受給が開始された場合、いくら受け取れるのかが分かります。
 
「これまでの加入実績に応じた年金額」をみたとき、多くの方は「予想より少ない」「親や祖父母はもっともらっている」「毎月保険料を払っているのに、これだけしかもらえないの?」と思うかもしれませんが、ご安心ください。
 
先に述べたように、記載されているのはあくまでも現時点の加入実績を基にして計算された金額であるため、40歳、50歳、60歳と今後も保険料の納付を続けていくと、「これまでの加入実績に応じた年金額」に記載されている金額が増えていき、将来は現在の金額よりも多い年金を受け取ることができます。
 
「これまでの加入実績に応じた年金額」は40代であれば、はがき裏面の中心下部に記載されています。節目の年である45歳の場合は封書形式で送られてきますが、2ページ目で確認できます。
 
参考までに、はがき形式の40代(50歳未満)のねんきん定期便の裏面を掲載しておきます。
 

出典:日本年金機構 「令和3年度「ねんきん定期便」50歳未満」
 

加入実績に応じた年金額、40代の平均は?

少しずつ老後について考え始める40代では、ねんきん定期便の「これまでの加入実績に応じた年金額」に記載されている年金額の平均が気になる方もいるのではないでしょうか。
 
「これまでの加入実績に応じた年金額」の平均は、40代で厚生年金加入者であれば、老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計で93万円程度、国民年金のみの加入者であれば39万円程度だと想定できます(令和3年度の年金額を基に、日本年金機構による賞与を含めた月額換算の平均標準報酬43万9000円で20年間就業した場合、かつ保険料の未納や猶予・免除された期間はないという条件での試算)。
 
また、40代以降、60歳まで同じ条件で年金に加入し続けた場合は、厚生年金加入者は年間で186万5052円、国民年金のみの加入者は78万900円を受け取ることができます。
 

大切なのは「これまでの加入実績に応じた年金額」をみてどうするのか

ねんきん定期便には「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載されていますが、大切なのは、現時点での加入実績では将来どれくらい年金が見込めるのかを確認し、その上で今後の働き方を含め、老後に必要な備えを考えることです。
 
多くの方の場合は年金生活に入ると、それまで蓄えてきた資産を切り崩していくことになります。こうした事実も踏まえて、ねんきん定期便に記載の年金額を老後について考えるきっかけにしてみてください。
 
出典
日本年金機構 令和3年度「ねんきん定期便」50歳未満
日本年金機構 令和3年度「ねんきん定期便」35歳、45歳の方
日本年金機構 令和3年4月分からの年金額等について
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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