夫が死んだらもらえる遺族年金は、意外と少ないって本当? 50代専業主婦の妻が賢く備える方法は?
世間では「支給される遺族年金が少なくて生活ができない」という声もありますが、実際にどのくらい支給されるかご存知でしょうか。
実際の支給額を知り、万が一の事態に備えるために、遺族年金の受給額と賢く備える方法を紹介します。
本記事は次の条件で試算を行い、2022年3月の受給額をもとに計算しています。山田さんという50歳の会社員の一家だと仮定します。
山田家
夫:会社員 50歳 勤続年数25年 年収600万円
妻:専業主婦 50歳
子1:社会人 23歳 別世帯
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夫が亡くなったときに受け取れる遺族年金の金額
夫を亡くした妻が受け取れる可能性がある年金は、遺族基礎年金と遺族厚生年金、中高年寡婦加算の3種類です。これらすべての遺族年金を受け取れるわけではありません。以下で要件について述べるとともに、受け取れる金額をみていきます。
・遺族基礎年金
遺族基礎年金は国民年金の被保険者または受給者が死亡し、18歳未満の子または障害等級1・2級の20歳未満の子を持つ配偶者と子がそれぞれ受給できる年金です。
受給額は年額78万900円の基礎額に加えて、子1人につき年額22万4700円加算されます。
※3人目以降は7万4900円
山田家では、要件を満たしていないので支給されません。
・遺族厚生年金
遺族厚生年金は、死亡した厚生年金の被保険者に生計を維持されていた配偶者や子、父母などが受給できる年金です。
受給額は、「報酬比例部分」の4分の3の金額となります。報酬比例部分とは、老齢厚生年金や障害厚生年金、遺族厚生年金の給付において、年金額計算の基礎となる金額です。
具体的な計算方法は図にあるように、2003年3月以前の加入月数と平均給与をもとに計算される平均標準報酬月額(A)と、同年4月以降の加入年数と平均給与、賞与額をもとに算出した平均標準報酬額(B)を合算したものをいいます。
日本年金機構資料をもとに筆者作成
この計算を山田家に当てはめると次の通りです。
男性は1998年から会社員として勤めていたので、平均標準報酬月額の期間は72ヶ月、平均標準報酬額の期間が228ヶ月となります。
※平均標準報酬月額は25万円、平均標準報酬額は37万円と仮定しています。
A 25万円 × 7.125 / 1000 × 72 = 12万8250円
B 37万円 × 5.481 / 1000 × 228 = 46万2377円
12万8250円 + 46万2377円 = 59万627円(年間受給額)
・中高齢寡婦加算
中高齢寡婦加算は、夫を亡くした40歳以上65歳未満の妻のうち、生計を一にしている子(18歳未満または障害等級1・2級の20歳未満)がいない場合に受給できます。
受給額は国の規定で年額58万5700円となり、遺族厚生年金に加算されます。
山田家は要件を満たしているので、中高齢寡婦加算と遺族厚生年金(59万627円)と合わせて年117万6327円が支給されます。

