更新日: 2022.04.13 その他年金

「ねんきん定期便」で記録に間違いを見つけた場合、どのように対処すればいい?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「ねんきん定期便」で記録に間違いを見つけた場合、どのように対処すればいい?
老後に受け取れる年金額は、各自の「年金記録」に基づいて決定されます。
 
もしも記録に誤りがあれば、本来支払われるはずの年金額が支給されない事態も生じてしまいます。そのため、年金記録が正しく記載されているかどうかを確認することが、非常に重要になってくるのです。
 
では、もし記録に誤りが見つかった場合はどのように修正すればよいのでしょうか?記載の「もれ」や「誤り」の見つけ方と、あわせて対処法を詳しくみていきます。
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年金記録は「ねんきん定期便」などから確認が可能

年金記録は「ねんきん定期便」などから確認できます。ねんきん定期便とは、国民年金および厚生年金保険の加入者に向けて年に一度、誕生日月に日本年金機構から送られてくる通知書で、この中には各自の年金加入状況や、将来給付が受けられる年金予定額などが記載されています。
 
年金加入状況については、ねんきん定期便で直近の1年間分を確かめることができます。さらに全期間については、節目年齢(35歳、45歳、59歳)に封書で送られてきますので、こちらで確認することが可能です。
 
年金記録はこのほか、インターネット上でいつでも年金情報にアクセスできる「ねんきんネット」で確認することもできます。
 
ねんきんネットは日本年金機構のホームページから登録が可能ですが、このサービスを利用するにはユーザーIDが必要となりますので、ID取得に必要な基礎年金番号とメールアドレス、ねんきん定期便に記載されているアクセスキーなどは、事前に準備しておきましょう。
 

「もれ」や「誤り」はここをチェック

年金記録を確認するにあたって、まずチェックが必要なのは「未加入」という記載のある箇所です。「もれ」や「誤り」は「未加入」期間に含まれている可能性が高く、中でも、次の3項目が約9割を占めています。
 

転職ごとに年金手帳が発行された

年金手帳は本来一人に一冊が原則ですが、転職の際に新しい手帳を交付されたり、紛失などによって再交付を受けたり、また転職で「国民年金」「厚生年金」「共済年金」など異なる年金制度に加入したことによって、その都度手帳の発行を受けていたりする場合では、記録に「もれ」や「誤り」が生じるケースが発生しています。
 

会社を退社した後、姓が変わった

結婚などにより勤めていた会社を辞めて姓が変わった場合、旧姓の記録が「もれ」ていたというケースも生じています。
 

名前を読むのに多様な読み方ができる

名前を誤って登録してしまうと、記録に「もれ」や「誤り」を生じてしまうケースがあります。例えば、「長田」を「ながた」「おさだ」と二通りの読み方で登録してしまうような誤りです。
 
加入していたはずなのに未加入となっている、といった場合があれば、上記の3点が該当していないか、まず確認してみることが必要です。
 

年金記録に「もれ」や「誤り」を見つけたときの対処法は?

年金記録にもし「もれ」や「誤り」を見つけたら、すみやかに訂正しましょう。具体的な方法としては、「年金加入記録回答票」に必要事項を記入して日本年金機構に返送する、という手順を踏みます。
 
「年金加入記録回答票」は、返信用封筒とともに、節目年齢(35歳、45歳、59歳)に送られてくる封書に同封されていますが、日本年金機構のホームページから出力することもできます。
 
記入する内容は、氏名・生年月日・住所・電話番号などの基本事項と、追加・修正すべき記録の内容、誤りの具体的な内容などとなります。送付後、日本年金機構の審査を経て回答が返送されるまで、およそ3ヶ月から4ヶ月かかります。
 
年金記録に関しては、近くの年金事務所でも相談を受け付けているので、不明点を確認することも可能です。
 

年金記録に「もれ」や「誤り」を見つけたらすみやかに修正を

年金記録は、将来の年金給付の基となるデータです。この記録に「もれ」や「誤り」があれば、本来受給できるはずの金額を下回って給付される可能性も出てきます。
 
そうならないためにも、日本年金機構から送られてくる「ねんきん定期便」などで加入記録をしっかりチェックして、万が一修正すべき点が見つかれば、「年金加入記録回答票」ですみやかに訂正の手続きを取ることが必要です。
 
出典
日本年金機構 届出もれや誤りをなくしましょう。
日本年金機構 こんな方はぜひ、年金記録に漏れがないかご確認を!
内閣府政府広報オンライン 年金記録に「もれ」や「誤り」はありませんか? もう一度ご確認をお願いします
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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