更新日: 2022.06.08 その他年金
「ねんきん定期便」、50歳未満と50歳以上で大きく違うポイントとは?
年金は老後資金の柱となるため、ねんきん定期便の情報は把握しておく必要があります。自分の年金状況を知らないと、老後資金の計画を立てることができません。
ここでは、50歳未満と50歳以上のねんきん定期便の違いや注意点などについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ねんきん定期便とは
ねんきん定期便は、年金制度への理解を深めることを目的として、日本年金機構から毎年、誕生月に届く案内です。ねんきん定期便には、自分の年金記録が載っており、保険料の納付実績や年金見込額を知ることができます。
ねんきん定期便は、「50歳未満」「50歳以上」「節目の年(35歳・45歳・59歳)」など年齢によって形式や記載内容に違いがあります。
50歳未満の方に届くねんきん定期便
50歳未満の方に届くねんきん定期便で確認できる情報は、以下のとおりです。
●照会番号
●これまでの加入実績に応じた年金額(前年)
●これまでの加入実績に応じた年金額(今年)
●最近の月別状況(国民年金納付状況や厚生年金保険料納付額など)
●これまでの保険料納付額(累計額)
●これまでの年金加入期間
●これまでの加入実績に応じた年金額
●ねんきんネットのアクセスキー
50歳未満の方に届くねんきん定期便では、これまでの加入実績に応じた年金額を確認できます(昨年分・今年分)。また、これまでの年金加入期間を確認できます。
50歳以上の方に届くねんきん定期便
50歳以上の方に届くねんきん定期便で確認できる情報は、以下のとおりです。
●照会番号
●老齢年金の見込額(◯歳時点)
●老齢年金の見込額(70歳まで遅らせた場合)
●老後年金の見込額(75歳まで遅らせた場合)
●最近の月別状況(国民年金納付状況や厚生年金保険料納付額など)
●これまでの保険料納付額(累計額)
●これまでの年金加入期間
●老齢年金の種類と見込額(年額)
●ねんきんネットのアクセスキー
50歳以上に届くねんきん定期便では、70歳や75歳まで受給開始年齢を遅らせた場合の老齢年金の見込額を確認できます。
また、現在の年金加入条件が60歳まで続いたと仮定した場合の、老齢年金の種類ごとの見込額を確認することが可能です。
老齢基礎年金と老齢厚生年金の金額だけでなく、老齢厚生年金は、一般厚生年金期間・公務員厚生年金期間・私学共済厚生年金期間の特別支給の老齢厚生年金額(報酬比例部分や定額部分など)も分かります。
節目の年(59歳)に届くねんきん定期便
節目の年(59歳)の方に届くねんきん定期便で確認できる情報は、以下のとおりです。
●照会番号
●老齢年金の見込額(◯歳時点)
●老齢年金の見込額(70歳まで遅らせた場合)
●老後年金の見込額(75歳まで遅らせた場合)
●これまでの保険料納付額(累計額)
●これまでの年金加入期間
●老齢年金の種類と見込額(年額)
●これまでの年金加入履歴
●これまでの厚生年金保険における標準報酬月額などの月別状況
●これまでの国民年金保険料の納付状況
●ねんきんネットのアクセスキー
節目の年(59歳)に届くねんきん定期便では、これまでの年金加入履歴(加入制度、勤務先名、加入月数など)や、これまでの厚生年金保険における標準報酬月額などの月別状況(年度・月別の標準報酬月額、標準賞与額、保険料納付額など)、これまでの国民年金保険料の納付状況(年度・月別の納付や免除、未納状況など)を確認できます。
全期間の年金記録情報を確認できるのが特徴です。
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ねんきん定期便を見るときの注意点
ねんきん定期便に載っている年金情報は、老後資金の計画を立てる上で非常に重要なものです。ただし、年金の受給開始年齢を迎えるまでに、状況が変わる可能性もあるので注意が必要です。
また、記載情報に間違いがないか、確認しなくてはなりません。確認せずにいると、自分が損する場合があります。
ここでは、ねんきん定期便を見るときの注意点についてみていきましょう。
見込額と実際の年金受給額は違う可能性がある
ねんきん定期便に記載されている年金見込額は、実際の年金受給額とは異なる場合がありますので注意してください。
見込額は、現在の年金加入状況がこの先も続いたと仮定した場合の年金額です。収入や保険料納付状況が変わると、見込額も変化します。
「漏れ」や「誤り」がないか確認する
ねんきん定期便を見るときは、加入記録に漏れ・誤りがないか確認しましょう。
漏れ・誤りをそのままにしていると、年金受給額が本当にもらえる金額より少なくなるなど、自分が損する可能性があります。
漏れ・誤りを見つけた場合は、年金加入記録回答票の必要事項を記入して、年金事務所に提出または郵送をしてください。
50歳以上になるとより具体的な年金額(見込額)が分かる
ねんきん定期便の50歳未満と50歳以上の主な内容の違いは、次のとおりです。
●50歳未満:これまでの加入実績に応じた年金額が分かる
●50歳以上:老齢年金の種類ごとの年金見込額が分かる
また、節目の年(59歳)のねんきん定期便では、全期間の年金記録情報を確認できます。
ねんきん定期便が届いたら、早速、加入状況や見込額、漏れ・誤りなどを確認してください。
出典
日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部