「ねんきん定期便」に書かれている金額を信じて老後資金の計画を立てても大丈夫?
配信日: 2022.06.09
本記事では、ねんきん定期便とは何か、ねんきん定期便で分かること、はがきと封書の違いなどについて解説します。老後資金について検討している方や、ねんきん定期便がよく分かっていない方は、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ねんきん定期便とは
「ねんきん定期便」は、日本年金機構から毎年誕生月に送られてくる、直近1年間の年金記録が記載されているはがきです。なお、35歳・45歳・59歳の「節目の年」には、全期間の年金に関する情報が記載された封書が届きます。
年金に関する情報は、ねんきん定期便以外にもインターネット上で確認できる「ねんきんネット」があります。ねんきんネットは、パソコンやスマートフォンで24時間いつでも年金に関する情報が確認できます。
ねんきんネットの利用には登録が必要ですが、一度登録すれば、ねんきん定期便以外の情報や年金に関わる申請も行えるのでとても便利です。
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ねんきん定期便で分かること
ねんきん定期便は、毎年誕生月に送られてくる「はがき」と、節目の年に送られてくる「封書」で、内容が大きく変わります。そこで、この項では、ねんきん定期便で分かることについて、はがきと封書のそれぞれで解説します。
はがき
ねんきん定期便のはがきは、35歳・45歳・59歳の節目の年以外に送られてくるものです。直近1年間の年金に関する情報が書かれており、「50歳未満」「50歳以上」「年金受給者」で記載されている内容が変わります。
・50歳未満の方
50歳未満の方に届くはがきには、「これまでの加入実績に応じた年金額」「これまでの保険料納付額」「直近1年間の月別状況」などが記載されています。
・50歳以上の方
50歳以上の方に届くはがきには、「老齢年金の見込額」「これまでの保険料納付額」「直近1年間の月別状況」などが記載されています。受給開始年齢を65~70歳まで遅らせた場合の見込額も書かれているので、将来もらえる年金額の目安が分かるでしょう。
・年金受給者の方
年金受給者の方に届くはがきには、「直近1年間の月別状況」「これまでの保険料納付累計額」などが記載されています。
ねんきん定期便のはがきは、直近1年間の年金加入記録に漏れや誤りがないかを確認して、翌年の誕生月に新しいはがきが届くまで大切に保管しておきましょう。
封書
次に、節目の年に送られてくる「ねんきん定期便」の封書の中身について見ていきましょう。封書は、35歳・45歳の方と、59歳の方で内容が変わります。
・35歳、45歳の方
35歳と45歳の節目の年に送られてくる封書には、「これまでの保険料納付累計額」「これまでの年金加入期間」「これまでの加入実績に応じた年金額」などが記載されています。はがきは直近1年間の情報でしたが、封書では全期間の情報が分かります。
・59歳の方
59歳の方は、「これまでの保険料納付累計額」「これまでの年金加入期間」「老齢年金の種類と見込年額」などが記載されています。また、年金の受給を遅らせて70歳まで遅らせた場合の年金見込額も記載されているので、仕事や生活の状況などをよく考えて、年金を受給する年齢を考えましょう。
なお、はがき・封書の双方に、ねんきんネットのユーザIDを取得するための必要なアクセスキーも書かれているので、これをきっかけに、ねんきんネットに切り替えも可能です。ただし、アクセスキーの有効期限ははがき到着後3ヶ月のため、切り替えをするのであれば早めに手続きを行いましょう。
ねんきん定期便で分かるのは「年金見込額」
「ねんきん定期便」に記載されているのは、「将来受け取れる年金額」ではなく「年金見込額」です。ねんきん定期便を作成した時点での収入が60歳まで続くと仮定したときに、65歳から受け取れる金額が記載されています。
したがって、収入が大きく変われば、将来受け取れる年金額も変わる可能性があることを知っておきましょう。
「ねんきん定期便」はあくまでも参考にするのがベスト
「ねんきん定期便」で分かるのは「年金見込額」であり、自分の働き方次第では年金額が減る可能性があります。したがって、金額を100%信じるのではなく、あくまでも参考程度にとどめておきましょう。
「ねんきん定期便」は届いたら内容をしっかりと確認して、分からないことがあればすぐにねんきんダイヤルか年金事務所に確認することが大切です。
出典
日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部