更新日: 2022.12.14 その他年金

企業型DCで「年金が減る」? 注意したいポイントを確認

執筆者 : 谷口まり恵

企業型DCで「年金が減る」? 注意したいポイントを確認
企業型DC(企業型確定拠出年金)とは、税制のメリットを活用しながら将来の資産形成ができる制度です。メリットが注目されやすい企業型DCですが、実はデメリットもあります。本記事では、企業型DCの1つである選択型DCの注意点について解説していきます。

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谷口まり恵

執筆者:谷口まり恵(たにぐち まりえ)

一級ファイナンシャルプランニング技能士

選択型DCとは

企業型DCは従業員が「自動的に加入」する場合と、企業型DCに加入するかを「自分で選択」できる選択型DCの2種類あります。後者の選択型DCは多くの中小企業で導入されている加入形態で、従業員の給与から掛け金を拠出します。毎月の給与の一部を「確定拠出年金選択枠」に分け、確定拠出年金の掛け金に充当するか、給与として受け取るかを従業員が各自で選ぶ仕組みです。
 
前者を選ぶと確定拠出年金の掛け金に充当した分、受け取る給与が減ります。給与の減額は、負担する所得税や住民税、社会保険料にも影響が出ます。なぜなら給与収入が減った結果、所得が下がれば税金が減り、「標準報酬月額」の等級が下がれば社会保険料も減るからです。
 
このことから選択型DCのメリットは、支出を抑えながら老後の資産形成ができることだといえます。
 

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選択型DCのデメリット

選択型DCのデメリットとして、次の2つが挙げられます。
 

将来もらえる年金が減る

選択型DCに拠出して標準報酬月額の等級が下がると、結果として将来もらえる年金額も少なくなってしまいます。老齢厚生年金は、厚生年金に加入していた時期の報酬額や加入期間に応じて年金額が計算されます。
 
老齢厚生年金のうち、標準報酬月額を基に計算されるのは「報酬比例部分」です。報酬比例部分は年金額の計算の基礎となる部分で、障害厚生年金給付や遺族厚生年金給付の計算でも使われます。
 
将来の年金のみならず、本人に万が一のことがあった場合の保障にも影響するので、選択型DCを活用する際は慎重に検討したいところです。
 

各種手当が減る

給与が減ると、ライフステージの変化に応じて受け取れる各種手当や給付金にも影響が出ます。減額する可能性があるものの例として、以下の項目が挙げられます。
 

●失業保険
●傷病手当金
●介護休業給付金
●育児休業給付金

 
例えば、失業保険の基本手当は離職前6ヶ月の給与の総支給額を180で割った額、傷病手当金は支給開始日前12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額をもとに計算されます。
 
基準にする項目は異なりますが、いずれの場合も給与の減額は支給額の低下につながります。税金や社会保険という目先の自己負担が軽減される分、予期せぬできごとが起こったときの保障も減額されることに留意しましょう。
 

まとめ

選択型DCは、毎月の給与が減る分、標準報酬月額に影響が出る可能性があります。毎月の給与や標準報酬月額の等級が下がると、税金や社会保険料が少なくなる一方で、将来の年金や各種手当も減ってしまうため注意が必要です。
 
企業型DCは、老後の資産形成に有効な手段の1つといえます。上記のメリット・デメリットの両方を把握し、納得した上で活用することが大切です。
 

出典

一般社団法人DCコンサルタント協会 選択制確定拠出年金とは?

日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始年月・年金額

日本年金機構 は行 報酬比例部分

厚生労働省 Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~ Q10

全国健康保険協会 傷病手当金

 
執筆者:谷口まり恵
一級ファイナンシャルプランニング技能士