【年金試算】年金の受給額が「平均」の場合、税金や保険料はいくら引かれる?「国民年金」「厚生年金」で試算

配信日: 2022.12.27

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【年金試算】年金の受給額が「平均」の場合、税金や保険料はいくら引かれる?「国民年金」「厚生年金」で試算
毎年送られてくる「ねんきん定期便」に、将来受け取れる予定の年金額などが記載されていますが、実際に支給される時には税金・保険料などが天引きされることもあります。
 
本記事では税金・保険料などを天引きされる場合の、おおよその支給額の計算方法も含めて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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課税される年金・課税されない年金には、どんな種類があるの?

年金にはいくつかの種類があり、所得税が課税されるもの・されないものがあります。課税される年金は「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」の2種類で、課税されない年金は「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」「障害基礎年金」「障害厚生年金」の4種類です。公的年金は2ヶ月分が、偶数月に振り込まれます。
 

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天引きされる税金・保険料の種類と金額は?

公的年金には所得税がかかります。65歳未満は年金額108万円以上、65歳以上は年金額158万円以上の場合に所得税が天引きされます(所得税には「復興特別所得税」も含まれます)。
 
65歳からは国民健康保険料や介護保険料・住民税も天引きされます(健康保険料・住民税などは自治体によって金額が異なります)。「65歳以上での計算式」と試算表は、図表1のようになります。
 

<計算式>

手取り金額=年間の年金額-所得税(5.105%)-住民税(所得割+均等割)-健康保険料(介護保険料)
 
図表1 65歳以上の夫婦2人世帯での試算額
 

国民年金 厚生年金
年金額(月) 12万9632円 21万9593円
年金額(年) 155万5584円 263万5116円
所得税(年) 0 4万5700円
住民税(年) 5000円 10万1500円
健康保険料(年) 約5万円 約14万円
年間の手取り額

約150万584円 約234万7916円

 
日本年金機構 令和4年度年金額・新宿区 令和4年度国民健康保険料表・国税庁 高齢者と税(年金と税)を基に筆者作成
 
※上記の年金額については2人分で、国民年金(老齢基礎年金)は満額、厚生年金は平均的な収入(賞与含む月額換算の平均標準報酬43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と夫婦2人分の老齢基礎年金、満額)の給付水準金額で、住民税は所得割10%・均等割5000円で試算しています。
 

毎年、確定申告などが必要なの?

公的年金による収入合計額が400万円以下なら「確定申告不要制度」の対象になり、確定申告は不要です。年金以外の所得(給与所得や、保険の満期返戻金など)が20万円以上である場合には確定申告が必要です。
 
公的年金から所得税・住民税などを引かれている人で、病気などで医療費が多額になった場合には「医療費控除」、配偶者がいる人は「配偶者控除」、扶養親族がいる人は「扶養控除」などの控除が適用できる場合には、確定申告を行えば天引きされる予定の税金負担が軽くなることもあります。
 
公的年金を受給して所得税を納めている人には、毎年9月ごろに「扶養親族等申告書」が届きます。必要事項を記入し、期日までに返送が必要です。「毎年変わらないから」と提出せずにいると、翌年の源泉徴収額が変わってしまうこともあります。控除対象となる配偶者・扶養親族がいない場合などでは、申告書返送は不要です。詳しくは年金事務所に相談をしてください。
 

まとめ

公的年金から税金・保険料が天引きされる金額はどのくらいになりそうかを、把握しておくことが大切です。天引きされる金額を知ることで、生活資金の計画に役立ちます。
 

出典

日本年金機構 令和4年4月分からの年金額等について

日本年金機構 「令和3年分公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」の送付

政府広報オンライン ご存じですか?年金受給者の確定申告不要制度

国税庁 高齢者と税(年金と税)

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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