更新日: 2023.01.06 国民年金

【自営業者必見!】「国民年金を増やす方法」とは? 国民年金基金やiDeCo、付加年金などを解説

【自営業者必見!】「国民年金を増やす方法」とは? 国民年金基金やiDeCo、付加年金などを解説
自営業者やフリーランスの人は国民年金の第1号被保険者となるため、将来受け取れる年金額を2022年4月現在で満額受給した場合、年額77万7800円となります。しかしその金額では、老後の生活に不安を抱く人も多いかもしれません。
 
本記事では、国民年金を増やす方法として国民年金基金やiDeCo、付加年金などについて解説します。
古田靖昭

執筆者:古田靖昭(ふるた やすあき)

二級ファイナンシャルプランニング技能士

国民年金を増やす方法とは

国民年金を増やして老後生活を充実させる方法として、以下の4つが挙げられます。
 

国民年金基金

国民年金基金は国民年金の第1号被保険者が加入できるもので、月額6万8000円までの掛金を上限として、希望する口数に応じて申し込める制度です。1口あたりの金額は、加入時の年齢や性別、希望する受け取り方により変わります。
 
1口目は終身年金で確定しており、2口目以降は終身年金のほか、5年や10年、15年の確定年金として受け取ることが可能です。また加入する年齢によって掛金が変わり、1口目が1~2万円、2口目以降が1口あたり5000円~1万円となります。
 
国民年金基金の掛金は、所得税や住民税がかからず全額が社会保険料控除の対象となるため、節税対策として活用するのも有効です。
 

iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)は国民年金の第1号被保険者の場合、月額6万8000円までの掛金を上限として利用できます。受け取り時は一時金または年金となり、一時金であれば退職所得扱い、年金であれば公的年金などの雑所得扱いです。iDeCoで拠出した掛金は所得税や住民税がかからず、全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となり、運用益も非課税となります。
 
iDeCoの大きな特徴は、拠出した掛金の運用を自分自身で行える点です。もし資産形成を自分で行いたいと考えている場合は、iDeCoを活用するとよいでしょう。ただし、安定的に積み立てができるわけではなく、元本割れのリスクもあるため利用には注意が必要です。
 

付加年金

付加年金は国民年金の第1号被保険者が加入できるもので、納付する保険料に付加保険料を上乗せすることで将来受け取れる年金額を増やせる制度です。付加保険料は月額400円で、年額200円×加入月数分が将来受け取れる年金に加算されます。加算される最大額は月額8000円となります。
 

小規模企業共済

小規模企業共済は、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などが加入できる積み立てによる退職金制度です。月額1000円~7万円までを500円単位で自由に掛金設定でき、加入後も増額したり減額したりできるため、事業収益に合わせた拠出ができます。
 
共済金の受け取り時は「一括」や「分割」、「一括と分割併用」が可能となり、一括であれば退職所得扱い、分割であれば公的年金などの雑所得扱いです。
 

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制度を組み合わせる方法がおすすめ

国民年金を増やす4つの方法は、それぞれの特色を活かして組み合わせるとよいでしょう。
 
もし制度を最大限に利用するとすれば、付加年金(400円)や、iDeCo(6万8000円)、小規模企業共済(7万円)を組み合わせるやり方があります。拠出する金額は月額13万8400円です。また6万8000円の範囲内で国民年金基金とiDeCoを併用し、安定的に積み立てる分と投資信託などを活用して積極的に運用する分に分ける方法もあるでしょう。
 
運用する際の掛金は、どの場合も所得税や住民税がかからず控除対象となるため、節税対策の一環として活用することも可能です。ただし将来、一時金または年金で受け取る際は所得税がかかります。特に一時金で受け取る場合の所得税は、高額になる可能性もあるため注意が必要です。
 
個人事業主やフリーランスの場合、老後で受け取れる年金は国民年金のみとなるため、国民年金基金やiDeCoの制度を組み合わせるなどして国民年金を増やすことをおすすめします。
 

出典

国民年金基金 掛金について

厚生労働省 iDeCoの概要

日本年金機構 付加年金

独立行政法人 中小企業基盤整備機構 小規模企業共済 制度の概要

 
執筆者:古田靖昭
二級ファイナンシャルプランニング技能士

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