年金制度は将来「破綻」するって本当? そうはならない理由を解説

配信日: 2023.03.02 更新日: 2023.03.03

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年金制度は将来「破綻」するって本当? そうはならない理由を解説
「日本の年金制度が破綻する」という話を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。実際、iDeCoやNISAによる資産形成を国が推奨していたり、確定拠出年金や付加年金など、自身で年金を増やす工夫が求められたりしているため、破綻する制度の代わりに自助努力が求められていると感じる人もいるでしょう。
 
しかし、年金制度は破綻しないといわれているだけでなく、厚生労働省なども年金を破綻させないためにさまざまな取り組みをしています。
 
本記事では年金制度が将来的に破綻しない理由について解説するので参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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年金制度が将来的に破綻しない

年金制度は将来的に破綻しないとされているだけでなく、厚生労働省なども年金制度が破綻しないようにさまざまな取り組みをおこなっています。年金制度が破綻してしまうと人々が困窮して、日本経済も大きな打撃を受けることが予想されます。
 
年金制度は日本の高齢者が生活をするためには必要不可欠であるため、これからも日本政府は年金制度を破綻させないように取り組んでいくと考えられます。
 

財政検証

年金制度は少子高齢化に伴う国民年金などの公的年金加入者減少に加えて、日本社会全体の平均寿命の延びや経済状況などを考えて給付と負担のバランスを整えています。
 
給付と負担のバランスを整えるためには少なくとも5年ごとに最新の人口や経済状況などを調査して、長期にわたって財政収支について見直しを作成しなければなりません。この財政収支の見直しを財政検証と呼び、年金制度のバランスを把握するためには重要です。
 

マクロ経済スライド

マクロ経済スライドは日本全体の賃金や物価などを総合的に考えながら、年金の給付基準について調整をおこないます。他にもマクロ経済スライドが導入された経緯として、年金保険料を高く取り過ぎて若い世代への負担が大きくなっていた点も原因です。
 
現役世代に年金保険料の負担を大きくし過ぎると経済が停滞するため、国が負担する割合を引き上げながら対応していくことになりました。
 

年金積立金

年金積立金は国民から支払われた年金保険料の中で年金などに使われなかった部分に対して、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用しています。運用状況に関しては良好であり、運用を始めた2001年度から2022年度第3四半期までで収益額は累積で+98.1兆円と公表されました。
 
現在の現役世代が将来的にも安定した年金受給できるように運用されているのに加えて、現役世代の年金保険料負担額が大きくなりすぎないように年金支払いにも使用されています。
 

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年金だけに頼った老後資金準備はリスクもある

年金制度が破綻しないように、厚生労働省などを中心として取り組みがおこなわれていますが、国民年金や厚生年金だけに頼った老後資金準備はリスクも大きいです。また、受給できる年金額によって生活レベルも変わるため、理想としている生活があるなら自分で老後資金を準備する必要があるでしょう。確定拠出年金や付加年金などは掛金を全額所得控除などで軽減ができます。
 
年金だけに頼った老後資金準備はリスクがある点についても把握して、公的年金以外の方法についても視野に入れて考えることがおすすめです。特に個人事業主やフリーランスは国民年金しか加入していないため、自分なりに老後資金準備は対策しておきましょう。
 

まとめ

物価高で生活が苦しくとも、年金の支給額はなかなか上がりません。そのため、将来的に制度が破綻するのではないかと思う人もいるでしょう。しかし、上述の理由から、現時点で年金制度が破綻する可能性は高くはないでしょう。
 
しかし、年金制度だけに頼って老後生活の計画をするのではなく、年金制度の恩恵が受けられなかったケースも視野に入れつつ、自分なりの老後資金準備を考えておきましょう。
 

出典

厚生労働省 いっしょに検証!公的年金~年金の仕組みと将来~
日本年金機構 マクロ経済スライド
年金積立金管理運用独立行政法人 2022年度の運用状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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