本年度、国民年金保険料は「月額1万6590円」で、前年度より「20円」減額! 保険料額はどうやって決めてるの?
配信日: 2023.04.06
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
最近の国民年金保険料の推移は?
国民年金保険料の金額は毎年一定ではありません。令和4年度の国民年金保険料は月額1万6590円でした。令和3年度の国民年金保険料は1万6610円となっており令和4年度は前年と比較して20円の減額となっています。
国民年金保険料の金額について過去をさかのぼっていくとは毎年変化し、年によって前年より高くなったり低くなったりを繰り返しているようです。
図表1
年度 | 保険料の額 | 年度 | 保険料の額 |
---|---|---|---|
平成17年度 | 1万3580円 | 27年度 | 1万5590円 |
18年度 | 1万3860円 | 28年度 | 1万6260円 |
19年度 | 1万4100円 | 29年度 | 1万6940円 |
20年度 | 1万4410円 | 30年度 | 1万6340円 |
21年度 | 1万4660円 | 令和元年度 | 1万6410円 |
22年度 | 1万5100円 | 2年度 | 1万6540円 |
23年度 | 1万5020円 | 3年度 | 1万6610円 |
24年度 | 1万4980円 | 4年度 | 1万6590円 |
25年度 | 1万5040円 | 5年度 | 1万6520円 |
26年度 | 1万5250円 | – | – |
※筆者作成
平成17年度までさかのぼっていくと当時の国民年金保険料は月額1万3580円と、令和4年度と比較して約3000円も安くなっています。その後も高くなったり低くなったりを繰り返しながら基本的には右肩上がりとなっています。おそらくこの傾向は今後も続き国民年金保険料は徐々に上がっていくものと想定されます。
参考までに、令和5年度の国民年金保険料は1万6520円と、令和4年度と比較して70円の減額となります。
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国民年金保険料はどう決まっている?
国民年金保険料は、平成16年の制度改正で決められた保険料額に、物価や賃金の伸びに合わせた調整をして決定されます(前記の表を参照)。具体的には下記の計算式によって決められています。
図表2
出典:日本年金機構 国民年金保険料の額は、どのようにして決まるのか?
上記計算式を完全に理解するのは難しいでしょう。なので、国民年金保険料は物価や賃金など社会とともに変化していくものと思っておけばよいでしょう。
平成16年の制度改正で決められた保険料額は、令和元年度以降については1万7000円とされています。それを考えると当面の間は国民年金保険料は1万7000円前後で推移していくと予想されます。
国民年金保険料を安くする方法は?
国民年金保険料は収入や年齢に関係なく一律の金額です。前年と比べて金額が減った年はともかく、増えた年はより負担が重く感じられるはずです。とはいえ、安くする方法が完全にないわけでもありません。国民年金保険料は前納をするとその期間に応じて割引を受けられます。
6ヶ月分の前納で810円、1年分の前納で3520円、2年分の前納ではなんと1万4830円もの割引となります。
また、国民年金保険料はクレジットカードにて納めることもできます。クレジットカードで支払うことでクレジットカードのポイントが付くなどお得になります。国民年金保険料を安くしたいと思ったときは前納とクレジットカードによる納付をご検討ください。詳細については最寄りの年金事務所へお問い合わせください。
国民年金保険料は一定の水準を基準にして物価や賃金も加味して決定されている
国民年金保険料は毎年変化しており、令和4年度は1万6590円と前年比20円減でした。令和5年度は1万6520円とさらに70円減となります。現状として、国民年金保険料は1万7000円を基準に物価や賃金を加味して毎年変化します。
国民年金が今後私たちにとってより良いものとなっていくには私たち一人ひとりが年金について関心を持つことが必要です。まずは、毎年の保険料が何円かという点から国民年金について学んでみてはいかがでしょうか。
出典
日本年金機構 国民年金保険料の額は、どのようにして決まるのか?
日本年金機構 国民年金保険料の前納
江戸川区 国民年金保険料は、収入額によって個々に違うのですか。
執筆者:柘植輝
行政書士