更新日: 2023.04.19 その他年金

【50代専業主婦】年金はいくらもらえますか? 増やすための方法は?

【50代専業主婦】年金はいくらもらえますか? 増やすための方法は?
夫の定年も見えてきた50代。「結婚してからずっと専業主婦だけど、年金っていくらもらえるんだろう?」「年金だけで暮らしていけるの?」といった疑問をお持ちの方も多いと思います。できることなら多くもらいたいですよね。
 
本記事では、50代の専業主婦だといくらもらえるのか、年金の支給額を増やすための方法をご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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50代の専業主婦がもらえる年金額

「国民年金保険料なんて払った記憶がない」と思われるかもしれません。国民年金保険料は、配偶者が加入している厚生年金や共済組合が一括して負担しているため、個人では支払いの必要がありません。
 
20歳で結婚し、60歳まで扶養に入っていた場合を例に挙げてみます。20歳から60歳までの40年間、国民年金保険料を納めているため、月額で6万6250円、1年にすると79万5000円となります。
 
ちなみに、夫婦で受け取れる金額は、夫の老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金を合わせた金額となります。平均的な収入(標準報酬43.9万円)とした場合、40年間働いたときに受け取れる金額は、22万4482円となっています。
 
もし、扶養に入るまでの間に、厚生年金に加入していた場合は、 当時の収入から計算された老齢厚生年金が上乗せされることになります。
 
総務省総務省「 家計調査報告[家計収支編] 2021(令和3年)」によると、65歳以上夫婦のみ無職世帯の支出は22万4436円となっています。夫婦で支給される年金額と同じくらいの支出があるため、年金だけに頼るのは厳しい状況です。
 

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専業主婦でもできる年金額を増やすための方法

少しでも年金の支給額を増やしたい方に、専業主婦でもできる方法を5つご紹介します。
 

(1)厚生年金に加入する

確実に年金の支給額を増やしたい方は、厚生年金に加入しましょう。 厚生年金の支給額は、給与と働いた期間で決まるため、働けば働くほど増えることになります。
 
2022年10月からは、短時間労働者でも厚生年金保険に加入できるようになりました。 1週間の労働時間が20時間以上であることや給与が月額8万8000円以上であることなどといった条件を満たせば加入できます。 例えば、50歳の方が65歳まで、厚生年金の加入条件である8万8000円の給与で働いた場合は、年額8万6819円が上乗せされます。
 
働きに出ることは、スキルが身に付いたり、交友関係が広がったりとプラスになることも多いです。短時間労働者も厚生年金保険も加入できるようになったため、チャンスと考え、積極的に行動しましょう。
 

(2)iDeCoで資産運用する

iDeCoは、老後の資金作りを目的とした年金制度です。加入者が掛け金を出し、金融商品を選んで運用を行い、60歳以降に一括、もしくは分割で受け取れます。運用成績によって、将来受け取れる金額が変わります。第3号被保険者の場合は、月2万3000円が掛金の上限となります。
 
iDeCoには3つの税制優遇措置があり、負担を少なくしながら、資産を増やせます。

・掛金の全額が所得控除される
・運用益が非課税になる
・受け取るときの所得税が軽減される

インフレもあり、貯金や支給される年金だけでは、満足のいく老後生活を送ることは難しいと考えられます。 早いうちからiDeCoを活用することで、資産を大きく育てていきましょう。
 

(3)国民年金を繰り下げ受給する

繰り下げ受給も年金額を増やす1つの方法です。 受給の開始を1ヶ月遅らせるごとに、年金額が0.7%増えます。
 
例えば、5歳遅らせて、70歳から受け取り始めた場合は、42%増えます。実際に計算してみると、1年で約112万円、1ヶ月にすると約9万円になります。10歳遅らせて、75歳から受け取り始めた場合は、84%増えます。1年で約146万円、1ヶ月にすると約12万円です。
 
実際に計算してみると、5年遅らせるだけでも約9万円、夫婦2人では約18万円増える計算になります。生活にも余裕が出てくるのではないでしょうか。繰り下げ受給の手続きを行った時点で繰下げ増額率が決まるため、手続きをする時期には気を付けてください。
 

(4)任意加入制度を利用する

もし、60歳までの間に、国民年金保険料未納の期間がある場合には、任意加入制度が利用できます。任意加入制度とは、60歳以上65歳未満の5年間、国民年金保険料を納めることで、老齢基礎年金を増やせます。
 
ねんきんネットやねんきん定期便を確認し、未納期間がないか一度確認してみましょう。
 

(5)付加年金を利用する

任意加入をするときには、付加年金も一緒に行いましょう。付加年金とは、国民年金保険料に月額400円の付加保険料をプラスして納めると、老齢基礎年金に付加年金が上乗せされます。
 
付加年金の年金額は、200円×付加保険料を納めた月数となります。付加年金は、第1号被保険者と任意加入被保険者しか利用できないため、注意が必要です。60歳までの間に国民年金保険料の未納期間があり、任意加入制度を利用するときには、付加年金も合わせて行うようにしましょう。
 

まとめ

今回は、50代の専業主婦に焦点を当て、受給できる年金額や年金を増やす方法を見てきました。
 
20歳から60歳までの40年間扶養に入っていれば、満額を受給できます。ねんきん定期便やねんきんネットで未納期間がないか一度確認してみてください。60歳以降にはなりますが、もし未納期間があれば任意加入制度を利用することで、満額に近づけられます。
 
他にも、働きに出たり、iDeCoを始めたりと年金を増やす方法はあります。 家族とも相談しながら、できることからやっていきましょう。
 

出典

日本年金機構 た行 第3号被保険者
厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
総務省 家計調査報告[家計収支編] 2021(令和3年)
日本年金機構 令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大
日本年金機構 は行 報酬比例部分
一般社団法人投資信託協会 iDeCo(個人型確定拠出年金)ってなあに?-制度の概要-
日本年金機構 年金の繰下げ受給
日本年金機構 あなたも国民年金を増やしませんか?
日本年金機構 付加年金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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