60歳から年金を繰上げ受給、減額以外のデメリットには何がある?

配信日: 2023.04.21

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60歳から年金を繰上げ受給、減額以外のデメリットには何がある?
年金には「繰上げ受給」といって、60歳から受け取れる制度が存在します。早く受け取れる分、受給金額は減ってしまうものの、それでも早めに受け取れるなら利用したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
 
しかし実際のところ、金額が減ってしまうこと以外にデメリットはないのかが気になるところです。
 
本記事では年金を60歳から受給したときの、減額以外のデメリットについて紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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繰上げ受給でのデメリット

繰上げ受給をすると、考えの変化による受給時期の変更や、障害基礎年金の請求ができないなどのデメリットも発生します。
 
特に後から変更できないというのは、実際に受給を開始してから別のデメリットに気が付いたときに取り返しがつかない状態になってしまうので、繰上げ受給のデメリットについてしっかり把握しておきましょう。
 

受給時期を変更できない

繰上げ受給をすると、後から受給時期を変更できません。さらに老齢基礎年金と老齢厚生年金は同時に繰上げ請求となるため、どちらの金額も減ってしまいます。実際に受給が開始され、後から考えが変わって「やっぱりやめる」ということは例外なく不可となります。
 
早ければ早いほど減額される金額は増え、最大で24%も年金が減額されます。その場ではデメリットでないと考えていても、後から変更ができないのは、大きなデメリットです。
 

障害基礎年金の請求ができない

障害基礎年金は、障害等級2級以上に該当することによって、老齢基礎年金の満額かそれ以上を受け取れます。老後、けがや病気などに備えられる安心の制度となっていますが、繰上げ受給をしてしまうと、障害基礎年金は請求できません。
 
繰上げ受給を開始してから不慮の事故によるけがをしてしまい、生活に不自由が出てしまえば、本来受け取れたはずの障害基礎年金が受け取れなくなります。老後はけがのリスクも多いということを忘れてはいけません。
 

老齢基礎年金と遺族年金のどちらかを選ぶ必要がある

配偶者が厚生年金に加入し、老齢厚生年金を受け取っていた場合、配偶者が亡くなった際に妻または夫にあたる人は遺族厚生年金を受け取れる場合があります。ですが、妻または夫側が繰上げ受給で老齢基礎年金を受け取っていた場合、自分の年金と一緒に遺族厚生年金を受け取ることはできません。
 
こうした状況になったとき、自分の老齢基礎年金か、遺族年金どちらを受け取るのか選択する必要があるため、経済的に大きなデメリットになります。
 

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繰上げ受給をすることで得られるメリットもある

繰上げ受給にはデメリットも多く、メリットがないようにも見えますが、実際には早く受け取れるというメリットは大きなものです。生活費を稼ぎつつ、年金も受け取れるので、老後の貯金もしやすくなり、生活に余裕が生まれます。
 
ある程度体が元気な60歳前半の内に働いたり、旅行などの趣味を楽しんだりといったこともできます。老後、お金はあっても体が動かないということになってしまうと、やりたいことができなくなってしまいます。
 
早めに受け取り、趣味などにお金を使って豊かに過ごしたい場合には、繰上げ受給は大きなメリットとなりえます。
 

まとめ

年金の繰上げ受給は、ある程度貯金もあり、減額されたとしても余裕をもって生活ができるのなら、特に問題がないようにも思えます。
 
しかし繰上げ受給を行うことで、病気やけが、パートナーとの死別などによって、本来受け取れたものが受け取れなくなるデメリットも存在します。将来的のライフスタイルなどを含め、しっかり考えて受給を検討しましょう。
 

出典

日本年金機構 年金の繰上げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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