更新日: 2023.05.02 国民年金

60歳になったけど、満額受給分の納付をしていない! 不足分の年金保険料は払えないの?

60歳になったけど、満額受給分の納付をしていない! 不足分の年金保険料は払えないの?
60歳になった時点で国民年金保険料の納付済期間が40年に届かず、満額に満たない年金額に不安を感じている人もいるでしょう。このような場合に60歳以降でも納付済期間を増やせる制度が、国民年金の「任意加入」です。
 
本記事では任意加入制度の概要や利用条件、制度の利用で年金額がどのくらい変わるか、自分の年金額が満額かどうかを確認する方法を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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60~65歳の「任意加入」で満額に足りない分の年金を払える

老齢基礎年金を満額受給するには、40年×12ヶ月=480月の国民年金保険料納付済期間が必要です。60歳の時点で480月の納付済期間が満たない場合、任意加入制度を利用すると国民年金の加入期間を延長でき、老齢基礎年金の受給額を満額に近づけられます。
 
任意加入制度を利用できるのは、60歳以上65歳未満の最大5年間です(ただし、納付済期間が480月に達するまで)。任意加入期間中は、通常の加入者と同額の国民年金保険料を毎月支払います。
 
例えば、5年間任意加入して令和5年度の保険料1万6520円を毎月支払った場合、保険料納付額の総額と65歳から受給する基礎年金の増加額は以下のとおりです。

●5年間の保険料納付額:99万1200円
●65歳から受給する基礎年金の増加額:70歳時点…約49万6000円、75歳時点…約99万3000円

※令和5年度の年金額(65歳時満額79万5000円)を基礎にした場合の試算

70歳時点では、任意加入で納めた保険料を年金の増加額が下回っています。しかし、75歳を超えて老齢基礎年金を受給すれば、5年間の任意加入で納めた保険料のもとが取れる計算です。
 
なお、任意加入で納める国民年金保険料は、社会保険料控除の対象となり、所得控除を受けられます。また、任意加入している期間は、一定の要件を満たせば障害基礎年金や遺族基礎年金を受給可能です。
 

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国民年金の任意加入制度を利用できる人の条件

国民年金の任意加入制度を利用できるのは、次の条件に当てはまる人です。

●日本国内に住所がある60~65歳未満の人(日本国籍を有しない人で、在留資格が「医療滞在・医療滞在者の付添人」「観光、保養などを目的とする長期滞在者・同行配偶者」の人を除く)
●老齢基礎年金を繰上げ受給していない人
●20~60歳未満の期間の保険料納付済期間が480月未満の人
●厚生年金保険や共済組合等に加入していない人

任意加入の手続きは、60歳になる誕生日の前日から行えます。加入は申出をした月からとなり、申出月以前にさかのぼって保険料を納めることはできません。
 
なお、次の人も老齢基礎年金の受給資格を得るために任意加入ができます。

●年金の受給資格期間(10年間)を満たしていない65~70歳未満の人
●居住地が外国の日本人で20~65歳未満の人

 

自分の年金が満額かどうかを確認する方法は?

自分の老齢基礎年金が満額かどうかを知るには、次の2つの方法があります。

●ねんきん定期便の記載内容を確認する
●ねんきんネットで年金記録を確認する

ねんきん定期便は、日本年金機構から毎年誕生月に届く、年金記録が記載されたはがきや封書です。ねんきん定期便には、これまでの年金納付状況が記載されています。未納や免除・猶予を受けた月数が表示されていれば、その月数の分だけ満額に届かないと判断できます。
 
インターネット環境がある人は、ねんきんネットの利用者登録をすると、いつでもWEB上でねんきん定期便や詳細な年金記録が閲覧可能です。こちらでも過去の未納や免除・猶予を受けた月数が分かるため、自分の年金が満額かどうかの確認に活用しましょう。
 

国民年金の任意加入制度を活用しよう

国民年金の任意加入をすると、納付済期間のトータルが480月になるまでの範囲で、65歳まで保険料を延長して納付できます。年金は保険料を納付した月数が多いほど受給額が増えるため、任意加入の利用によって満額に近づけることが可能です。過去に国民年金保険料を納められなかった期間がある人も、老後にできるだけ多くの年金を受け取れるよう、任意加入制度を活用しましょう。
 

出典

日本年金機構 任意加入制度
日本年金機構 国民年金に関するパンフレット
日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています
日本年金機構 「ねんきんネット」による追納等可能月数と金額の確認
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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