更新日: 2023.05.03 その他年金

老後の年金が84%増える? 年金を多くもらうための工夫とは?

老後の年金が84%増える? 年金を多くもらうための工夫とは?
老後に受け取る年金は1円でも多いほうがいいと考える人は多いですが、実は受け取り方次第で、最大84%年金額を増やすことができます。
 
本記事では、将来年金を多くもらうための工夫を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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国民年金の満額はいくら?

国民年金の保険料納付済期間が40年間あると、老齢基礎年金を満額受け取ることができます。具体的な金額は2023年(令和5年度)4月時点で月額6万6250円です。
 
2021年(令和3年度)は月額6万4816円だったため少し増えていますが、今後も物価の状況などにより変動する可能性があります。
 
会社員で、平均的な収入[平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9 万円]で 40 年間就業した場合に受け取り始める老齢厚生年金と、夫婦2人の老齢基礎年金(満額)を合算した場合、2023年(令和5年度)は月額22万4482円支給されます。
 

最大84%増える?年金を多くもらう工夫

結論からいえば、年金を受け取る時期を遅らせると、受給額を増やすことができます。年金の受給開始時期は60歳から75歳まで選ぶことができ、65歳より前に受け取る場合は「繰上げ受給」、66歳以降の場合は「繰下げ受給」と呼ばれます。
 
繰上げ受給だと年金額が減ってしまうので、多くもらうためには繰下げ受給を検討しましょう。
 
年金受給開始時期を遅らせるほど加算率が上がり、65歳で受け取り始めるのと比べて、70歳の場合は42%、75歳で84%増えます。増額分が一生変わらないのも大きなメリットです。
 
繰下げ加算額は「増額率=0.7%×(65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数)」で計算され、最大84%まで加算されます。
 
例えば、年金受給額が7万円の場合、最大84%増えると12万8800円になります。
 
フリーランス(自営業者)の場合は老齢基礎年金のみですが、会社員などの場合は老齢厚生年金もあります。それぞれ増額されて、生涯にわたって適用されるのはうれしいですね。
 
老齢基礎年金と老齢厚生年金は、どちらか一方だけ繰り下げることもできます。そのため、老齢基礎年金は65歳から受け取って、老齢厚生年金は70歳から受け取るといった形も可能です。
 
繰り下げられるのは75歳までのため、80歳のときに受け取り始めても75歳以降の分は増えません。
 
加給年金額や振替加算額は増額の対象になりません。年金を受け取らない繰下げ待機期間中は、加給年金額や振替加算も受け取れないので注意しましょう。
 

繰下げ待機中はどうする?

例を挙げてみてみましょう。受給開始時期を75歳まで遅らせた場合、65歳から75歳までの10年間は年金が支給されません。当然ながら生活するためにはお金が必要です。そのため、年金以外の収入を確保する必要があります。
 
総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)によると、2022年(令和4年)の65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出は月額23万6696円、65歳以上の単身無職世帯の場合は月額14万3139円でした。
 
上記はあくまで生活費のみのため、家電製品を買い換えたり冠婚葬祭に出席したり、臨時支出が発生することもあります。万一、病気や大きなけがをしたら、通院や入院などの費用が発生する可能性もあります。
 
このような予期せぬ出費が発生するかもしれないので、単身で無職の場合は月額約14万円だけでなく、最低でも月20万円以上は確保したいところです。
 
仮に繰下げ期間が10年あり、生活費で月20万円必要だとします。無収入の場合は年間で240万円、10年で2400万円の預貯金を確保しなければなりません。
 
老後2000万円問題が話題になったこともありますが、65歳時点で2000万円以上の資産を準備するのは簡単ではありません。
 
実際は定年後も会社員として働きながら収入を確保し、生活が難しくなったら年金の受け取りも始めるパターンが多いと思われます。
 

まとめ

将来年金を多くもらうための工夫を解説しました。75歳まで遅らせると、年金額を最大84%増やせるのは魅力的です。しかし無理な繰り下げで生活が苦しくなって破綻してしまっては意味がありません。
 
自分の預貯金などの資産額、収入の有無や金額などを総合的に考えた上で、判断しましょう。
 

出典

日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について

日本年金機構 年金の繰下げ受給

総務省 家計調報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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