更新日: 2023.05.30 その他年金
「年収500万円」の会社員が老後に受け取れる年金額はどのくらい?
本記事では、年収500万円の会社員がもらえる年金額を解説します。年収500万円の会社員の割合や、繰下げ受給を利用した場合にもらえる年金額も紹介するので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年収500万円以上の会社員の割合
国税庁が公表する「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は443万円です。そのため、年収500万円は平均年収を少し上回っています。では、そんな日本の平均年収を上回る年収500万円以上の会社員はどの程度いるのでしょうか。同調査によると、給与所得者の年収分布は図表1のとおりです。
図表1
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査を基に作成
給与所得者で年収500万円を超える人の割合は31.5%です。約3人に1人が年収500万円を超える計算となります。
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年収500万円の会社員が受け取れる年金
年収500万円の給与をもらう会社員は、どのくらい年金をもらえるのでしょうか。厚生労働省が提供する「公的年金シミュレーター」で、年金受給額をシミュレーションしてみましょう。シミュレーションの条件は以下のとおりです。
●1985年生まれの会社員
●勤務期間は23~64歳
●平均年収は500万円
●年金受取開始時期は65歳
上記の条件でシミュレーションした場合、月にもらえる年金は約16万円です。生活水準にもよりますが、年金だけでの生活もじゅうぶん可能でしょう。
繰下げ受給を利用した場合の年金受給額
年金額をさらに増やしたい人は、「繰下げ受給」の利用も検討してみることをおすすめします。年金は通常65歳から受け取りを開始しますが、繰下げ受給を利用すれば最長75歳まで受給開始を遅らせることが可能です。
受給開始を遅らせた分だけ、年間の受給額は増えます。先ほどのシミュレーションと同じ条件で、受給開始時期のみを遅らせた場合の年金額は図表2のとおりです。
図表2
厚生労働省 公的年金シミュレーターを基に作成
75歳まで受給開始を遅らせると、もらえる年金は月額29万5000円に増額します。65歳から受け取りを開始した場合と比べて、月に13万5000円も受給額が多くなります。また、70歳から受け取りを開始した場合でも、月に23万円もの年金をもらえます。繰下げ受給による年金増加の効果は大きいです。
繰下げ受給を利用して得をするか損をするかは何歳まで生きるかによって異なりますが、年間の年金受給額を増やしたい人は繰下げ受給の利用を検討してみましょう。
まとめ
年収500万円の会社員がもらえる年金について解説しました。
年金は、現役時代の平均年収や勤務期間によって受給額が異なります。現役時代の平均年収が低くもらえる年金額が少ないと感じる人は、繰下げ受給の利用も選択肢の1つです。
ほかにも、個人型確定拠出年金(iDeCo)や少額投資非課税制度(NISA)での資産形成もおすすめです。資産形成は、早く始めるほど効果を得やすいです。複利効果で、より資産が増えやすくなります。
年金の繰下げ受給や資産形成などの自分に合った方法で、無理なく老後対策を始めてみましょう。
出典
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査
厚生労働省 公的年金シミュレーター
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー