更新日: 2023.09.15 その他年金
自分の「年金」っていくらもらえる?老後資金が足りないと判断した場合は…?
将来もらえる年金額は、今後変動する可能性もありますが、自分の収入や支払っている年金額から、現時点での概算を出すことは可能です。それを基にして、そのほかの積み立てや貯金を計画して、少しでも将来の不安が解消できるように、対策を講じましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそも年金の仕組みはどうなっているのか
年金の仕組みは、20〜60歳の日本在住の人が保険料を納めて、集めたお金を年金として、受給対象者へ給付するものです。現在仕事をしている現役世代が納めた保険料や年金積立金、税金を利用して、年金の受給対象者に、毎月年金が支払われています。これを、賦課(ふか)方式といいます。
日本の公的年金制度は2階建て構造で、20歳以上の全ての人が加入する国民年金保険と、会社員が加入している厚生年金保険などがあります。この制度は「国民皆年金」とも呼ばれます。
なお、老齢基礎年金は、全ての人が受給対象者となり、厚生年金などにも加入して毎月支払いをしている場合は、老齢厚生年金などの受け取りも可能です。
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年金受給額の計算方法
年金は、原則65歳からが受給対象です。65歳後に受給資格期間の10年を満たした人は、受給資格期間を満たしたときから、老齢基礎年金を受け取ることができます。
では、実際に年金のシミュレーションをするには、どうすればよいかを解説します。厚生労働省の公式サイトに「公的年金シミュレーター」があります。生年月日や現在の勤務状況などを入力すると、将来、年間でいくら年金を受け取ることができるかを、自動で計算してくれます。
ちなみに年金の受給は、60〜65歳までの間に繰り上げて、減額された年金を受け取れる「繰上げ受給」や、66〜75歳までの間に繰り下げて、増額された年金を受け取れる「繰下げ受給」を、選択することもできます。
仕事によって、定年退職の年齢が異なったり、家庭によって、経済状況が異なったりするため、それぞれの状況で受給方法を選択できます。「公的年金シミュレーター」では、受給開始の年齢別に、年間受給額を調べることが可能です。
老後はどれくらい年金があれば安心なのか
将来、年金がどれくらいもらえるのかが分かったら、次に心配になるのは、受給額で老後の生活は賄えるのかどうかでしょう。
お住まいの地域や生活状況により、必要になるお金はまちまちですが、最低限必要な老後の生活費は一般的に、夫婦二人での生活であれば約22万円、独身であれば約13万円といわれています。さらに、生活費とは別に、社会保険料などの非消費支出がかかります。
また、公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、趣味や旅行、生活費の充実などを含めた、ゆとりのある老後を送る夫婦二人の生活費は、平均37万9000円という結果でした。
年金では足りない場合の対策は?
老後資金は夫婦で「2000万円」必要という話を、耳にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、これは、ここまでで紹介した年金額や老後に必要な費用を割り出して、30年生活すると仮定した際に、不足する金額のことです。
足りない分を補うために、できるだけ早めに資金計画を行うことができれば、余裕を持った計画や、十分な資金繰りが可能です。資金づくりには、貯金をはじめとしたさまざまな方法がありますが、最近では投資を始める人も増えています。
NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)であれば、少額からでも始めやすく、難しい知識がなくても、比較的始めやすい資産形成です。また投資信託であれば、資金運用は、自分で勉強して行わずとも、プロに任せることができます。
早めの老後対策で将来の安心を手に入れよう
年金受給額のシミュレーションをしてみると、老後の生活を安心して送るためには、年金のみの生活ではなかなか難しいというのが現実です。老後に2000万円が必要という言葉に現実味を感じた人は、早めに老後の資金づくりを始めましょう。
老後の資金づくりは、早めに始めれば始めるほど余裕を持って進められて、大きな金額の用意が可能になります。年金受給額のシミュレーションをしてみた際には、ぜひ、その数字を基に、ご自身の将来設計を立ててみてください。
出典
厚生労働省 教えて!公的年金制度 公的年金制度はどのような仕組みなの?
厚生労働省 公的年金シミュレーター
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年) 家計の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 (17・18ページ)
公益財団法人 生命保険文化センター 老後の生活費はいくらくらい必要と考える
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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