更新日: 2023.09.15 その他年金

気になる年金の総額! 生涯でどのくらいの金額を受け取れますか?

気になる年金の総額! 生涯でどのくらいの金額を受け取れますか?
厚生年金や国民年金の一生にわたる受給額に興味を持つ方は多いようです。生涯に受け取れる年金額を知ることで、老後資金の計画を立てるのが容易になります。
 
本記事では、生涯で受け取れる年金額や、年金額を増やす方法について詳しく解説します。生涯にわたる年金受給額や年金を増やす方法について理解して、具体的な老後の資金計画を立てる際に役立ててください。
FINANCIAL FIELD編集部

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生涯で受け取れる年金額

厚生労働省の「令和4年簡易生命表の概況」によると、男性の平均寿命は81.05歳、女性の平均寿命は87.09歳です。
 
将来の老後資金について具体的な計画を立てる際、受け取れる生涯年金額を把握しておくことは重要です。これにより年金保険料の支払いがより納得のいくものとなり、将来の資金計画を立てる際に役立ちます。
 
本項では、厚生年金と国民年金について、生涯で受け取れる年金額を試算します。
 

厚生年金(国民年金含む)の場合

日本年金機構の「令和5年4月分からの年金額等について」によると、令和5年4月からの厚生年金の標準的な月額は、夫婦2人分で合計22万4482円(※)です。
 
例えば、月額22万4482円を、男性の平均寿命である81歳まで夫婦で受給し続ける場合、総額は4310万544円になります(月額22万4482円×192ヶ月)。
 
一方、女性の平均寿命である87歳まで夫婦で受給し続ける場合の総額は5926万3248円となります(月額22万4482円×264ヶ月)。
 
※平均標準報酬(賞与を含む月額換算43.9万円)で40年間就業したと仮定して算出された、厚生年金と2人分の国民年金(満額)の給付水準です。
 

国民年金のみの場合

日本年金機構の「令和5年4月分からの年金額等について」によると、令和5年4月からの国民年金の受給額(満額)は、月に6万6250円です。この月額6万6250円の国民年金を平均寿命まで受け取った場合の総額は、男性は1272万円、女性は1749万円となります。
 
また、夫婦どちらも国民年金のみで、男性の平均寿命まで受給し続けた場合の総額は2544万円、女性の平均寿命まで受給し続けた場合の総額は3498万円です。
 
※厚生年金と国民年金の受給額が令和5年4月分から今後も変わらないと仮定したものです。そのため、実際の年金受給額とは異なります。
 

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年金受給額を増やす方法

年金受給額を増やす主な方法は、以下のとおりです。
 

●付加年金
●繰下げ受給
●任意加入
●追納

 
付加年金は、年金保険料に加えて月400円の付加保険料を支払うことで、将来の年金受給額を「200円×付加保険料支払い月数」分増やせる制度です
 
繰下げ受給は、年金を66歳から75歳までの間で後ろ倒しすることにより、将来の年金受給額を増加させる制度です。繰下げ1ヶ月につき年金額が0.7%増加し、最大で84%の増加が可能です。
 
任意加入や追納は、年金保険料の免除や納付猶予期間の適用がある場合に活用できます。年金受給額を満額に近づけられるのがメリットです。
 
任意加入は、60歳以上で、年金保険料納付月数が480ヶ月未満の人が対象です。また、年金保険料の免除や納付猶予期間から10年以内であれば、後からの納付(追納)も可能です。
 

年金受給額をもとに老後資金の計画を立てよう

将来の年金受給額をシミュレーションすることで、老後の収支状況を具体的にイメージすることができます。ねんきん定期便の見込み額などをもとに、将来の年金受給額をシミュレーションしてみることをおすすめします。
 
また、将来の年金額を増やしたい場合は、付加年金や繰下げ受給といった選択肢を検討してみましょう。保険料未納期間がある場合は、任意加入や追納を通じて年金額を満額に近づけることが可能です。ぜひ、具体的な老後資金の計画を立ててみてください。
 

出典

日本年金機構「令和5年4月分からの年金額等について」

厚生労働省「令和4年簡易生命表の概況」

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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