更新日: 2024.03.29 その他年金
令和の「普通の会社員」がもらえる年金額はいくら? 平均年収「458万円」をもとに試算
本記事では、日本の平均給与についてみていき、この平均給与を参考に将来受け取れる年金額を試算していきます。
執筆者:辻本剛士(つじもと つよし)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士、宅地建物取引士、証券外務員2種
活動拠点は神戸。FP個別相談や、プロスポーツ選手の資産形成サポートも行っております。プロスポーツ選手に保険、資産運用、支出の見直しなど包括的なアドバイスや、帳簿などの面倒な記帳業務を代行し、本業に集中できる環境作りをサポートします。
日本の平均給与は458万円
国税庁が公表している民間給与実態統計調査によると、2022年の日本の平均給与は458万円です。男女別では男性が563万円、女性 は314万円と約250万円の差が生じています。図表1の過去の推移もみてみると、日本の平均給与は2014年(平成26年)の421万円から若干ではありますが、上昇傾向にあります。
図表1
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査
しかし、平均給与は上昇傾向にあるとはいえ、近年の物価高や消費税増税などを考慮した際に、日々の生活は豊かになっていないと感じている人も多いかもしれません。
では、この平均給与をもとに、令和時代の「普通の会社員」が将来受け取れる年金額がいくらになるか試算していきます。
【PR】資料請求_好立地×駅近のマンション投資
【PR】J.P.Returns
おすすめポイント
・東京23区や神奈川(横浜市・川崎市)、関西(大阪、京都、神戸)の都心高稼働エリアが中心
・入居率は99.95%となっており、マンション投資初心者でも安心
・スマホで読めるオリジナルeBookが資料請求でもらえる
42年間働いた場合に受け取れる年金額は?
ここからは、日本の平均給与である年収458万円の人をモデルケースに、実際の年金受給額を試算します。設定条件は以下のとおりです。
●年収:458万
●厚生年金加入期間:43年
●平均標準報酬額:38万円
※年収458万円であれば、12で割った場合の報酬月額は約38万1600円。厚生年金保険料額表に当てはめてみると、平均標準報酬月額は等級23の38万円となります。
老齢基礎年金
老齢基礎年金は20歳から60歳までの40年間加入することで満額を受け取れます。2023年度の満額は79万5000円です。このケースですと、会社員Aさんの場合は43年間厚生年金に加入しているため、満額の79万5000円を受け取れます。
老齢厚生年金
老齢厚生年金の受給額は、平均標準報酬額や厚生年金への加入期間、加入時期によって異なります。厚生年金の計算式は次のとおりです。
●平均標準報酬月額×7.125/1000×加入月数 ※2003年3月以前
●平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数 ※2003年4月以降の厚生年金期間
今回は2003年4月以降の厚生年金期間で試算します。
「Aさんの老齢厚生年金額」
38万円×5.481/1000×516ヶ月(43年)
=107万4700円(100円以下切り捨て)
老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計は以下になります。
79万5000円+107万4700円=186万9700円
今回のケースでは、会社員Aさんが将来受給できる年金額は年間186万9700円となります。月換算にすると約15万5800円です。
もし、この年金受給額で老後生活を送るのが難しいと判断した場合は、現役時代のうちに貯金や資産運用、個人年金保険などの方法を活用し、老後資金の準備に取り掛かる必要があるでしょう。
老後資金の準備方法については専門家に相談するのも選択肢の1つ
令和4年における日本の平均給与は458万円です。仮に43年間厚生年金に加入した場合の年金受給額は約186万9700円となります。ただし、女性の平均給与は314万円となり、試算した結果よりも年金受給額はさらに低くなることが考えられます。
そのため、老後を安心して暮らしていくためには、現役のうちに貯金や資産運用といった対策を進めることが重要になるでしょう。もし、自身がどういった方法で準備すればよいかわからない場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談することも選択肢の1つです。
出典
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和4年度版)
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-
執筆者:辻本剛士
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士、宅地建物取引士、証券外務員2種