更新日: 2024.06.11 その他年金

在職老齢年金の制限が48万円から50万円に引き上げられましたが、この50万円ってなんの金額を指しているのですか?

在職老齢年金の制限が48万円から50万円に引き上げられましたが、この50万円ってなんの金額を指しているのですか?
老後の主な収入源として、年金があげられます。しかし、まだまだ元気で働ける場合、働きながら年金を受け取ろうと考えている方もいるでしょう。その際は在職老齢年金の仕組みについて理解を深める必要があります。そこで本記事では、在職老齢年金の概要や2024年の変化について紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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在職老齢年金とは

退職老齢年金とは年金を受け取れる年齢の方が、引き続き働き一定以上の賃金を得た場合に、年金の一部支給が停止される仕組みです。具体的には、60歳以上の老齢厚生年金受給者の方が該当します。年金の支給または一部停止は得ている収入によって異なり、この制限がかかる基準として50万円があげられます。
 

年金が調整される一つの基準が50万円

在職老齢年金は、老齢厚生年金の月額と働いている場合の月給給与の合計額が50万円を超えると年金が減額されるという仕組みです。老齢基礎年金は減額されないため、主に関係するのは老齢厚生年金だけと理解しましょう。
 
2024年度の支給停止額は、下記の計算式で求められます。

支給停止額=(基本月額+総報酬月額相当額-50万円)÷2
 
なお、2023年までの金額は48万円です。
 

基本月額と総報酬月額相当額

支給停止額を求める「基本月額」は、老齢厚生年金の年額を12で割った金額を表します。また「総報酬月額相当額」は、月給に直近1年間の賞与を12で割った金額を足したものを指しています。下記で、具体的なケースを見てみましょう。
 
<基本月額が18万円で総報酬月額相当額が48万円のAさんの場合>

支給停止額=(18+48−50)×1/2=8(万円)
 
基本月額が18万円のため、8万円を差し引いて、受け取れる金額は10万円です。
 
なお、支給停止期間は50万円を超えている間です。そのため、一定の収入を得ているかぎり厚生老齢年金が一部停止されると考えましょう。
 

年金生活になっても働くメリット

本項では、年金が支給される年齢になったとしても、働き続けるメリットを3つ紹介します。在職老齢年金で支給額に調整がかかるものの、社会とのつながりや自分の健康維持につながるでしょう。
 

引き続き社会で活躍できる

定年後も働き続けると、社会に貢献できやりがいを持って仕事に取り組めます。定年まで仕事一筋できた場合、急に仕事が途絶えると、何をしていいか分からなくなったり燃え尽き症候群のような状態になってしまったりします。
 
しかし、仕事のボリュームを落としてでも働き続けると引き続き社会貢献できるため、生きるうえでモチベーションを維持できるでしょう。
 

働くことで健康維持につながる

定年後、体を動かす機会が減ると体力が落ち、さまざまな疾患につながる可能性があります。しかし、働き続けると体力維持にもつながるでしょう。
 
若い頃と比較して体力が落ちているため仕事量の調整は必要ですが、無理のない程度に働いて、健康維持に努めましょう。
 

収入を得られ不安を軽減できる

在職老齢年金の仕組みで受け取れる年金自体は減るものの、安定した収入を得られます。そのため、65歳や70歳など体が動きにくくなったときに備えられるでしょう。
 
特に、定年直前まで教育費がかかっていた場合は定年後に働き、老後の資金を蓄える必要があります。また、収入が安定することでパートナーや子ども家族と旅行に行ったり、食事に行ったりする機会も増やせるでしょう。
 
より豊かに過ごすためにも、定年後の就労はおすすめです。ただし、これまで体を使う仕事だった場合はボリュームを調整したり、勤務のあり方を見直したりする必要があります。
 

働けるうちは働いて収入を得よう

在職老齢年金の限度額が2024年に48万円から50万円へ引き上げられ、わずかではあるものの年金を受け取りながら働く人に有利になりました。
 
年金の支給額が減って悔しい面もあるものの、働き続けることで得られるメリットもあります。体に無理がない程度に、働く選択肢も視野に入れてみましょう。
 

出典

日本年金機構 在職老齢年金の計算方法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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