年金を「月10万円」ほど受給中。友人は自分と同じような年収なのに「15万円」もらっているそうです。なぜこんなに違うのでしょうか?

配信日: 2024.12.08 更新日: 2024.12.09

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年金を「月10万円」ほど受給中。友人は自分と同じような年収なのに「15万円」もらっているそうです。なぜこんなに違うのでしょうか?
会社員の場合、老後に受け取る年金の金額は現役時代の収入などが多いほど高くなります。
 
そのような中、同年代の友人が自分と定年前の年収が同じくらいだったのに、年金の金額が高い場合、「なぜ自分よりもこんなに多くもらっているの? 」と疑問を感じても無理はないかもしれません。
 
本記事では、年金受給額の決まり方や、友人と受給額に差がある理由について解説します。
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年金制度は二階建て

日本の年金制度は二階建てであり、会社員などは「国民年金」と「厚生年金」に加入し、老後は老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取れます。
 
老齢基礎年金の金額は、受給資格期間などの「要件を満たしているかどうか」で決まり、2024年度の満額は年間で81万6000円です。
 

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老齢厚生年金の決まり方

老齢厚生年金は「報酬比例部分」「経過的加算」「加給年金額」の合算ですが、今回は大半を占める「報酬比例部分」について見ていきます。
 
「報酬比例部分」で受け取れる年間の金額は次の計算式で求められます。
・報酬比例部分=平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の厚生年金加入月数
 
「平均標準報酬額」とは、大まかに言うと現役時代の給与の平均額です。そのため、老齢厚生年金は現役時代が「長く」「高収入」であるほど、基本的には高くなると言えます。
 

友人と受給額の差が生じる理由

定年前の年収が同じであっても、年金受給額に差が生じることは十分考えられます。理由をいくつか見ていきましょう。
 

平均年収の違い

定年直前の年収が同じでも、若年期の収入が異なると、生涯平均年収に差が生じます。例えば、友人が若い頃から高収入であった場合、平均標準報酬額が高くなり、結果として老齢厚生年金の受給額が増加することもあるでしょう。
 

加入期間の違い

友人は厚生年金の加入期間が自分よりも長いのかもしれません。例えば、自分は四年制大学を卒業後に就職し22歳から60歳まで働き、友人は20歳から60歳まで働いていた場合、2年間の加入期間の差が生じます。
 
また、働き始めた年齢が同じでも、友人が定年後も働き続けた場合も厚生年金の加入期間が伸び、その分の年金受給額が増加します。
 

繰上げ・繰下げ受給の有無

年金は基本的には65歳から生涯受け取れますが、60歳~75歳の間で受給開始年齢の選択が可能です。ただし、65歳を起点とし、それよりも前に受け取り始める(繰上げ)と受給額は減り、遅らせる(繰下げ)と増えます。
 
そのため、自分が繰上げ受給をしていたり、友人が繰下げ受給をしていたりすることで、友人のほうが高い年金をもらっているのかもしれません。
 

まとめ

本記事で説明した要因により、定年前の年収が同じくらいであっても年金受給額に差が生じることがあります。
 
これから年金を受け取る人は、定期的に「ねんきん定期便」で年金の見込額を確認するなどし、将来の生活設計に役立てることが重要です。詳細な情報や個別の相談については、日本年金機構の公式サイトや最寄りの年金事務所で確認するのも良いでしょう。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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