更新日: 2020.09.02 iDeCo(確定拠出年金)
新入社員に尋ねられたら答えられますか? NISAやiDeCoについてもう一度おさらい
「NISAとiDeCo(イデコ)って何ですか? どちらを始めたら良いですか?」と尋ねられたら、皆さんは先輩・上司としてスマートに答えられますか? そこで今回はNISAとiDeCoについて、基本からおさらいをしていきます。
【PR】節税しながら年金作るなら
【PR】SBI証券のイデコ(iDeCo)
執筆者:松木優子(まつき ゆうこ)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。フリーライター。
来店型保険ショップ元コンサルタント。首都圏郊外の地域密着店や、都市部の富裕層が多い店舗で、年間約150組のお客様のコンサルタントを担当。
監修:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
そもそもNISAやiDeCoって何?
どちらも個人で行う資産運用です。それぞれ、仕組みや税制優遇措置が異なります。昨年話題になった「老後2000万円問題」のように老後資金が不安視される中、資産運用の重要性はより増しているといえるでしょう。では、NISAとiDeCoにはどんな違いがあるのか見ていきます。
【PR】資料請求_好立地×駅近のマンション投資
【PR】J.P.Returns
おすすめポイント
・東京23区や神奈川(横浜市・川崎市)、関西(大阪、京都、神戸)の都心高稼働エリアが中心
・入居率は99.95%となっており、マンション投資初心者でも安心
・スマホで読めるオリジナルeBookが資料請求でもらえる
NISAとは何か?
正式名称は「少額投資非課税制度」です。通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をすると、そこで得た利益や配当に対して、約20%の税金がかかります。
しかしNISA口座(非課税口座)を利用すると、毎年120万円までの投資で得た利益が最長で5年間非課税になります。
iDeCoとは何か?
正式名称「個人型確定拠出年金」という私的の年金制度です。勤務先によっては「企業型確定拠出年金」があると思いますが、これとは別に任意で個人加入ができます。
掛け金は年末調整や確定申告の際に全額控除ができて、運用益は非課税、さらに将来給付を受け取るときも控除の対象になります。
NISAとiDeCoの違いは?
NISAとiDeCoの違いをまとめると下記の表になります。ちなみにNISAには、より手軽に始められる「つみたてNISA」もあるので、こちらも比較していきます。
投資金額の下限と上限
NISA、つみたてNISAは最低金額100円から始められます。NISAは上限額として年間120万円まで、つみたてNISAは年間40万円までなら利益に対して非課税で投資ができます。
iDeCoは毎月5000円から始められ、1000円単位で掛け金を自由に設定できます。上限額は公的年金の加入状況や勤務先の年金制度により異なりますが、毎月1万2000円〜6万8000円です。
年間にして、自営業者(第1号被保険者)なら81万6000円、会社員や公務員(第2号被保険者)は14万4000円~27万6000円、専業主婦(夫)(第3号被保険者)は27万6000円になります。
運用できる期間・資産の途中引き出し
NISA口座で運用している金融商品は5年間、利益が非課税になります。5年を過ぎると、1.翌年の非課税投資枠に移す、2.課税口座に移す、3.売却する、から選べます。
つまり6年目以降も運用を継続できますし、逆に5年未満で売却することもできます。つみたてNISAの場合は5年間ではなく20年間と非課税期間が長くなります。
なお、新規でNISAを始められるのは2023年までとなっていましたが、2024年改正の新制度により2028年まで延長されます。さらに投資対象の商品が、比較的低リスク商品の枠(年間20万円まで)と比較的高リスク商品の枠(年間102万円まで)との2層に分かれます。
つみたてNISAも新制度になることで、新規で始められる期限が2037年から2042年まで延長されます。
iDeCoは原則60歳にならないと資産(掛け金とその運用益)を引き出せないので、実質60歳までは運用を続けることになります。しかしNISAと同様、途中で掛け金の金額変更や積み立ての中止・再開ができるので、家計状況に柔軟に対応できます。
税制優遇の違い
NISA、つみたてNISAは利益に対して税金がかかりません。
iDeCoも運用益に対して税金がかからない、という点は同じです。それに加え、掛け金全額が所得控除の対象となります。
60歳以降に給付を受け取るときも、年金として受け取るなら「公的年金控除」、一時金で受け取るなら「退職所得控除」の対象になるので税金を軽減させることができます。
対象商品
つみたてNISAは、投資信託のうち長期運用に適した一部商品から選べます。NISAは投資信託に加えて株式なども対象になります。iDeCoは株式が対象外になりますが、投資信託・定期預金・保険から選ぶことができます。
【PR】節税しながら年金作るなら
【PR】SBI証券のイデコ(iDeCo)
NISAとiDeCoどちらがおすすめ?
投資にチャレンジ、短期間での資産増ならNISA
NISAは対象となる金融商品が多く、高配当や株主優待が魅力的な株式銘柄を個別に選ぶことができます。本格的な投資にチャレンジしたい場合はNISAをおすすめします。
また、iDeCoと違い60歳まで待たずにいつでも資産の引き出しが可能なので、急に資金が必要になった場合も安心です。
節税、老後資金の準備を優先するならiDeCo
iDeCoは税制優遇措置が充実している点がポイントなので、所得税・住民税を少しでも抑えて節税したいという方におすすめです。また60歳まで資産の引き出しができないので、老後資金を計画的に準備したいという方に向いています。
NISA・つみたてNISA・iDeCoいずれも運用したい金融商品を自身で選べるので、運用次第では多くの利益を期待できる反面、経済の動きなどによっては損失が出る可能性もあります。リスクとリターンのバランスを考えながら、無理のない範囲で始めることをおすすめします。
参考
金融庁 「あなたとNISA」
国民年金基金連合会 「iDeCo公式サイト」
SBI証券 「はじめよう!つみたてNISAとiDeCoでしっかり節税生活!?」
金融庁 「令和2年度税制改正について −税制改正大綱における主要項目−」
執筆者:松木優子
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。フリーライター。
監修:FINANCIAL FIELD編集部