失業中の年金保険料、一体どうなる? 必要な手続きを教えて!

配信日: 2020.11.16

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失業中の年金保険料、一体どうなる? 必要な手続きを教えて!
国民年金の保険料は失業中であっても毎月納める必要があります。しかし、失業中は経済的に保険料の納付が困難なこともあります。そこで、失業中にとるべき国民年金の保険料の手続きについて解説します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

国民年金の保険料は免除・猶予することができる

国民年金は20歳以上の全ての人に加入義務が生じるため、たとえ失業中であっても保険料を支払わなければなりませんが、経済的に保険料の納付が困難ということも珍しくありません。そこで国は収入減や失業状態にある場合に国民年金保険料の納付を免除・猶予する制度を用意しています。
 

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退職した場合は特例免除が利用できる

退職などで失業状態にある場合、国民年金保険料について特例免除制度を利用することができます。具体的には本人、世帯主または配偶者のいずれかが退職(失業)状態にあるときに、保険料の納付の猶予、または全額か一部(4分の1、半額、4分の3)の免除を申請できます。
 
この場合、対象となる方の前年の所得がゼロとして審査されるため、通常の免除・猶予制度に比べて免除の審査に通りやすくなります。
 

免除を受けるとどうなる?

特例免除制度により国民年金保険料の支払いの免除を受けると、その間は未納扱いとならず、年金の受給資格期間に含まれます。ただし年金額の計算においては、例えば全額免除の場合は、その期間は保険料を2分の1だけ納付したものとして扱われます。
 
また、免除されている期間に病気や事故など万が一のことが起こったとしても、障害年金や遺族年金を受け取ることができます。
 
なお、免除期間中の保険料は10年以内であれば追納することができ、追納するとその期間は通常どおり納付されたものとして扱われます。
 

失業による特例免除に必要な書類

失業を理由として年金の保険料の特例免除を申請する場合、次のような書類が必要です。
 

必要な書類
  • 申請書(市区町村役場の窓口や日本年金機構のホームページで取得できます)
  • 雇用保険受給資格者証の写し、または雇用保険被保険者離職票等の写し(雇用保険の被保険者であった場合)
  • 事業の廃止または休止していることが分かる書類(自営業者などであった場合)
  • 年金手帳または基礎年金番号通知書

 
提出先は住所地の市区町村役場、または最寄りの年金事務所になります。
 

特例免除の申請はいつまでに行うべき?

退職などで失業状態となった場合、速やかに年金保険料について特例免除の手続きをとるべきです。
 
特例免除は、過去期間については申請が受理された月から2年1ヶ月前まで、将来期間については翌年6月分まで、保険料の支払いが免除されるというものです。そのため、申請が遅れてしまうと未納となる期間が発生してしまったり、障害年金などを受け取れなくなったりする恐れがあります。
 

失業状態になったら特例免除の申請を

特例免除の申請をすることで、保険料が未納として扱われるのを避け、将来受け取る年金への影響を最小限に抑えることができます。失業はもちろん、何らかの理由により収入が減少して年金保険料の納付が困難である場合、速やかに免除・猶予の手続きをとるようにしてください。
 
出典
日本年金機構 国民年金関係届書・申請書一覧
日本年金機構 国民年金保険料の納付が困難な方へ 国民年金保険料の免除・納付猶予申請が可能です!
 
執筆者:柘植輝
行政書士


 

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