主婦の薬剤師転職は狙い目!即戦力としての需要がある |ファイナンシャルフィールド

主婦の薬剤師転職は狙い目!即戦力としての需要がある

終更新日: 2024.03.05 公開日: 2020.12.31

堺 孝善

執筆者: 堺 孝善

人事組織コンサルタント、国家資格キャリアコンサルタント、早稲田大学大学院経営管理研究科(MBA)
福岡県福岡市生まれ。 大学卒業後、大手人材サービス会社で2500名以上のキャリア支援に携わる。

早稲田大学大学院でMBAを取得後、外資系コンサルティング会社に勤務。

業務コンサルティング部門の管理職として、金融や通信業界を中心に業務改善、収益改善のプロジェクトを担当。テクノロジーを活用したプロセス設計や、カウンセリングをもとにしたキャリア支援や組織の活性化が専門。

「人が活き活きと活躍できる社会を創る」をライフワークに執筆・講演などを行う。

現在、Podcastで40歳のキャリアについて考える番組「40歳のディスタンス」を配信中。
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id1495042062


実は薬剤師という職業は、いまだに人手が足りていない職業のひとつです。大手のドラッグストアなどは、正社員だけでなくパートでも薬剤師を募集をしているところもあります。そのため、主婦の薬剤師への転職が今、狙い目となっています。

なぜ主婦の薬剤師への転職が狙い目となっているのでしょうか。薬剤師の現状と、主婦の薬剤師での働き方を交えて詳しく解説していきます。

主婦の薬剤師転職が狙い目である理由とは

薬剤師は女性が多く、全体の約61%は女性です。結婚や出産を理由に一度退職したり、子育てや家庭の事情で時間の合う別の仕事についた主婦の方も多いのではないでしょうか。実は今、主婦の薬剤師への転職が狙い目となっています。

なぜ今、主婦の薬剤師への転職が狙い目なのでしょうか。薬剤師の現状とともに、詳しく解説していきます。



薬剤師は人手が足りていない

薬剤師の数は毎年増加の一途をたどっており、2000年から2018年の間に約9万3000人も増加しています。しかし、それ以上に大手ドラッグストアチェーンの地方進出や店舗数拡大にともなった薬剤師の募集が増えているのです。

令和2年の医師・薬剤師の新規求人倍率は3.51倍、有効求人倍率でも1.99倍あり、現在でも人手不足が解消されていません。薬剤師の需要に、薬剤師人数の増加が追いついていない状況となっています。

薬剤師不足の原因のひとつに日本の高齢化が考えられます。高齢者が増えれば、それだけ薬を求める方の割合は増えていきます。その需要を見越してドラッグストアが開店し薬剤師を募集しているため、なかなか薬剤師が充足しないのです。



薬剤師の6割は女性であり、仕事をしていない薬剤師は多いと予想できる

薬剤師は、男性よりも女性が多い職業で、女性の割合は約61%となっています。女性にはライフイベントの中で、仕事につけない時期があります。そのため、結婚や妊娠・出産などで就業していない、あるいは時間の合う薬剤師以外の仕事をしている主婦は、相当数いると予測できます。

もしもこの主婦が薬剤師として働き始めたら、人材不足が解消できる可能性があります。また薬剤師自体が不足しているという事情から、戦力としての需要があります。このような事情があるため、薬剤師の資格を持つ主婦が転職活動をするには狙い目なのです。



薬剤師に転職する主婦の働き方は?

今まで休んでいた、あるいは違う仕事をしていた主婦にとって、いきなり正社員でフルタイムで働くのことは難しいかもしれません。しかし前述したように薬剤師は女性が多い職種です。ここでは薬剤師に転職する主婦薬剤師の働き方について、詳しく説明していきます。



主婦薬剤師の働き方1:正社員で働く

主婦薬剤師の働き方の一つ目は、正社員として働くことです。正社員は安定して給料をもらうことができます。また福利厚生も充実しているところが多く、育休や時短勤務などの制度が利用でき、働きやすい環境であることが多いです。

また、マネジメントなどの管理職を目指すならばキャリア形成についても正社員の方が有利です。人材不足であることから上のポジションも狙いやすく、子育て後に仕事に全力で取り組みたくなったときにも有利に働きます。

ただし時短勤務や育休を利用したとしても、自分のスケジュール優先で動くことができるわけではありません。また調剤薬局やドラッグストアに勤めるのか、企業勤務なのかによって待遇や労働時間が大きく変わります。スケジュールのやりくりをどうするかが、正社員でやっていくためのポイントとなります。



主婦薬剤師の働き方2:パートタイム・アルバイト・派遣社員で働く

主婦薬剤師の働き方の二つ目は、パートタイム・アルバイト・派遣社員などで働くことです。パートタイムやアルバイトは自分の提出したシフトで働くことが多く、自分のスケジュール優先で働くことができます。その代わり収入が正社員ほど高くなく、キャリア形成にもつながりにくい傾向にあります。正社員ではないため、任される仕事の範囲が広くないからです。

派遣社員の場合は正社員並みに給料が高いこともありますが、急な休みに対応しづらい面もあります。急な休みが何度かあると派遣打ち切りや、その後も派遣先を紹介してもらえない、ということが起こる可能性があるためです。

労働形態として残業はかなり少なく抑えられることが多いので、子育てに軸足を置きつつ働きたい、という場合は非正規雇用を選ぶと良いでしょう。



主婦薬剤師は転職・復職しやすいがしっかり勉強を!

薬剤師の現状を考えると人手不足が解消されておらず、薬剤師の需要は非常に高い状態です。女性が多い職業であることから、主婦薬剤師も歓迎される可能性が高いです。転職や復職を考えているなら、まさに狙い目であると言えます。

ただし、1から教え直してもらおうと思って転職・復職すると大変です。人手不足であることから、主婦薬剤師に求められているのは即戦力であることです。特にブランクがある状態だと、改正された法律や休職中に出た新薬の勉強も必要になってきます。

主婦薬剤師が転職・復職しようと思ったら、あくまで求められるのは即戦力である、ということを忘れずに、ブランクを埋めるべく勉強を進めていきましょう。今後の仕事を進めていくためにも、きっと役立つはずです。

厚生労働省「平成 30(2018)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」
厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年10月分)」



監修:堺 孝善
人事組織コンサルタント、国家資格キャリアコンサルタント、早稲田大学大学院経営管理研究科(MBA)


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