更新日: 2022.05.27 税金

同居していない、遠方に住む親族の医療費を負担。医療費控除は可能でしょうか?

同居していない、遠方に住む親族の医療費を負担。医療費控除は可能でしょうか?
親など一緒に暮らしていない親族でも、経済的な支援をすることはあります。病気で働けないといった事情を抱えているときは、医療費を負担してあげることもあるかもしれません。
 
本人にかかった医療費は申告することで控除されますが、遠方で暮らす親族を支援した場合はどうなのでしょうか。
 
今回は、同居していない親族の医療費を負担した際は控除の対象になるのかどうかを紹介していきます。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

遠方でも暮らす親族でも医療費控除の対象になる

結論からいえば、遠方で暮らしている親族であっても医療費控除の対象となります。国税庁のサイトを見ますと、医療費控除の一例として「離れて暮らす親の医療費を負担したとき」と書かれています。親だけではなく、配偶者やその他の親族も医療費控除の対象です。
 
医療費控除については所得税法第73条第1項《医療費控除》に明記されており、控除の条件として「自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費」とされています。
 
例えば、実家で暮らす両親や転勤などで一時的に別居している配偶者や子どもに仕送りをしていれば、生計を一にしていると判断されます。余暇を利用して訪れることが慣例となっていることも、医療費控除が認められる条件です。
 
また、海外に行っている親族へ仕送りをしたときも「親族関係書類」と「送金関係書類」がそろえば扶養控除が適用されることから、海外で暮らす親族も医療費控除の対象になる可能性はあります。ただし、親族の居住地が海外の場合は申告の前に管轄の税務署に確認したほうがいいでしょう。
 

医療費控除の対象になるものとならないものがあるので注意

医療費といっても、対象になる範囲は限られています。申告ミスを防ぐために、何が医療費控除として認められるのか理解しておく必要があります。対象となるのは以下のようなものです。
 

・診療と治療にかかった費用

医師や歯科医師をはじめ、マッサージ師や鍼灸(しんきゅう)師、柔道整復師などへの支払いも医療費控除の対象になります。ほかには、助産師へ分べん介助に対する支払いをしたときなども控除の対象です。
 
義手や義足、松葉づえ、義歯や補聴器などにかかった費用も医療費控除が適用されます。通院費として公共交通機関の料金も対象になりますが、電車やバスで通院できるにもかかわらず、タクシーを使った場合のタクシー代や自家用車のガソリン代は適用されません。また、容姿を美化する目的の医療行為も控除の対象外です。
 

・保健師や看護師、准看護師への療養にともなう支払い

保健師や看護師などに療養に必要な世話を受けたときの支払いを指します。ただし、対象となるのは医療の資格を持つ者への支払いです。たとえ看病などを依頼して謝礼を渡した場合でも、相手が親族のときは医療費控除は受けられません。
 

・治療や療養に必要な医薬品の購入費

医師に処方されたものはもちろん、風邪薬などの一般医薬品の購入費も控除の対象です。病気の予防や健康増進を目的としたものは控除されません。例えば、サプリメントや栄養ドリンクなどが該当します。ほかにも、ワクチン接種費用なども対象外とされています。
 

・病院や診療所などへ収容される際の人的役務に対する支払い

救急搬送された際に費用がかかった場合も、医療費控除の対象です。ただし、急いで搬送する必要があった場合でも人的役務の提供を受けた相手が親族や知人のときは、謝礼を渡していても控除の対象にはなりません。
 

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医療費控除の対象になるかどうかは条件に該当していることが前提

離れて暮らす親族であっても、生計を一にしていると認められれば医療費控除の対象になります。海外への親族に生活支援をしているときも扶養控除が適用されるため、医療費についても控除される可能性は高いでしょう。
 
申告の際は、一定の条件を満たしている他に、医療費控除として認められる費用であるかどうかも確認が必要です。その上で、正しく申告することが求められます。
 

出典

国税庁 同居していない母親の医療費を子供が負担した場合
国税庁 医療費控除を受けられる方へ
国税庁 国外居住親族に係る扶養控除等の適用について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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