確定申告が終わったけど、還付金が振り込まれる時期はいつ?
配信日: 2022.06.12
確定申告の後、還付金が実際に振り込まれるのはいつごろなのでしょうか。還付金が戻ってくるタイミングについて解説します。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
確定申告で還付金が生じる人
確定申告をしたからといって、誰でも還付金を受け取れるわけではありません。その年の1月1日から12月31日まで、1年間の収支と税金について計算して確定申告を行い、本来払う金額より高い金額の税金をすでに納めていれば、還付金として払い過ぎた分の税金が戻ってきます。
そのため、確定申告の時点で1年間の収入に応じた税金をまだ払っていない、あるいは払っている税金が少ないという場合は、確定申告をしても還付金が生じません。
例えば会社員の場合、勤務先で年末調整を受けられなかった方(年の途中で退職された方を含む)や、初めて住宅ローン控除を受ける方などは、確定申告によって還付金の生じる可能性の高い方です。
また、個人事業主の方であれば、あらかじめ報酬から税金分が源泉徴収で差し引かれている場合に、確定申告によって還付を受けられる可能性があります。
還付金が振り込まれるのはいつ?
還付金が指定口座へ振り込まれるまでには、確定申告書を郵送した場合や税務署に直接提出した場合で、おおむね1ヶ月から1ヶ月半程度です。また、e-Taxによって電子申告した場合は2週間から3週間程度かかります。
ただし、確定申告の期限間近など税務署の混雑の状況ほか、確定申告書の記載内容に不備や誤りがあると、上記のタイミングよりもさらに時間がかかることがあるため、注意が必要です。
還付金を早く受け取るには?
税務署は、還付金の支払い手続きがスムーズに完了するよう努めていますが、膨大な数の申告を処理する必要があるため、どうしても還付金の受け取りまでには、ある程度の日数を要します。
「少しでも早く還付金を受け取りたい」という場合は、次のようなポイントに気を付けると、還付金を早めに受けられる可能性があります。
早めに確定申告する
還付金を少しでも早く受け取る方法として最も簡単なのは、確定申告自体を早めに終わらせてしまうことです。確定申告書の提出は、原則、毎年2月16日から3月15日までの期間内に行いますが、前半よりも中盤や後半にかけて手続きをする方も多くなっています。
早めに済ませておくと混雑する期間を避けられ、それだけ還付金の振り込みの処理も早まります。
なお、還付申告(確定申告の義務のない方が行う、税金の還付のみを目的とする申告)であれば、確定申告の期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から申告書の提出ができるため、還付金を早期に受け取ることができます。
e-Taxで確定申告する
e-Taxで確定申告をした場合の税金の還付は、窓口での確定申告書の提出や郵送に比べて2~3週間程度と、半分くらいの期間で処理が行われます。
e-Taxでの申告には、マイナンバーカードや、マイナンバーカード読み取りに対応したスマートフォンなどの準備が必要となりますが、還付金の振り込みまでの期間が半分になることを考えると、導入を検討する余地があるでしょう。
記載内容の間違いをなくす
確定申告書に記載する項目のほか、還付金の振込先として記載した口座の情報に誤りがあると、確定申告そのものや振り込みの手続きに支障が出て、還付金の受け取りが遅れてしまいます。
早めに還付金を受け取りたい場合は、記載した内容に間違いがないか事前にしっかり確認しましょう。
いつまでたっても還付金が振り込まれないときは?
還付金が生じているにもかかわらず、確定申告から2ヶ月以上が経過しても振り込まれない場合、税務署で手続きや処理の遅れなど何らかの問題が発生していたり、郵送した確定申告書がそもそも税務署に届いていなかったり、といったこともあり得ます。
還付金の振り込みが明らかに遅いケースでは、確定申告書を提出した税務署に確認するようにしてください。
還付金は通常3週間から1ヶ月半程度で振り込まれる
確定申告の方法によっても異なりますが、還付金は通常3週間から1ヶ月半程度で指定口座に振り込まれます。しかし、確定申告を行った時期や記載内容の不備などによっては、上記の期間よりも振り込みに時間がかかることがあります。
還付金を少しでも早く受け取りたいのであれば、確定申告を早めに行うか、e-Taxを利用してみてください。
出典
国税庁 【税金の還付】
執筆者:柘植輝
行政書士