更新日: 2023.08.15 確定申告

【確定申告】個人事業主は「家賃」も経費になるの?利用できる「経費」について解説

執筆者 : 山根厚介

【確定申告】個人事業主は「家賃」も経費になるの?利用できる「経費」について解説
確定申告の時期が近づいてくると、帳簿の整理に追われる個人事業主の人も多いのではないでしょうか。個人事業主は会社員と異なり、経費を最大限に活用することで、税金を抑えることが可能です。
 
しかし、経費として計上できるにもかかわらず、それを知らなかったために経費計上せず、損をしているケースもあるかもしれません。今回は、経費とはどのようなものが当てはまり、どのような場合だと当てはまらないのか、具体例を交えながら説明します。
山根厚介

執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

個人事業主の経費とは

経費とは、事業を行うために必要な費用のことです。個人事業主の所得は、売り上げから経費を引いたものを指します。この所得に対して所得税や住民税などの金額が決まるため、経費になるものはできるだけ経費として計上したほうが、税金額を安くすることが可能です。
 
そのためには、何が経費になり、何が経費にならないのかを理解しておくことが大切でしょう。
 

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個人事業主の経費になるものは?

個人事業主に限らず、経費として算入できる一般的な条件は、以下の2つです。
 

「総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額」
 
「その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額」

 
上記の内容を簡単にすると、「売上を得るために直接必要な費用」といえるでしょう。個人事業主の経費になる費用の具体例としては、次のものが挙げられます。
 

●仕事で使う文房具やパソコンなどの消耗品
●取引先との飲食代や贈答費用
●事業での借入金の利息
●仕事で必要な交通費
●従業員へ支払う給与

 
注意点として、消耗品は10万円未満のものが該当します。10万円以上の場合は固定資産として、減価償却費で経費計上する必要があります。
 
また、給与は配偶者など生計が同じ親族に支払った場合は対象外です。給料だけでなく家賃や固定資産税などについても同様です。ただし、配偶者を青色事業専従者にしている場合は、配偶者への給与が例外的に必要経費となります。
 

個人事業主の経費にならないものは?

一方で経費にならないものとは、「売上を得るために直接必要とはいえない費用」ということになります。例えば、食費や子どもの教育費などプライベートの支出は経費にはなりません。
 
ただし、個人事業主の場合、費用が事業とプライベートのどちらにもかかっていることがあります。例えば、自宅を自宅兼事務所として使用している場合がそうです。
 
この場合は、事業で使っている部分だけを経費として計上できます(家事按分)。例えば、自宅の50%を事務所として使っているのであれば、家賃のうち50%を経費として計上するなど、適切な基準で分けることが必要です。
 
個人事業主の場合、こうした事業とプライベートにまたがる出費として、水道光熱費や固定資産税、車両費などが考えられるでしょう。
 
また、税金は経費になるものとならないものがあります。個人事業税は経費になりますが、所得税や住民税は経費になりません。プライベートの車を仕事でも使用している場合は、自動車税も「家事按分」で計算することになります。
 

経費の活用、無理は禁物です

個人事業主にとって、経費は大きな味方となります。しかし、経費で所得を抑えられるからといって、無理な経費計上はやめましょう。
 
経費にできないものを経費として計上した場合、税務調査で不正と認定されて「追徴課税」されるケースもあります。また、架空の経費を計上するなど悪質な場合は刑事責任を問われることも。売上に直接関係した費用として正当に説明できるものだけを経費とするように心がけましょう。
 

出典

国税庁 No.2210 やさしい必要経費の知識

 
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士