更新日: 2023.01.13 税金

「年末調整」は年金を受け取りながら「会社勤め」をしている場合はしてもらえない? どうすればいいの?

執筆者 : 佐々木咲

「年末調整」は年金を受け取りながら「会社勤め」をしている場合はしてもらえない? どうすればいいの?
人生100年時代となった一方、少子高齢化が進み、労働人口は減り、年金受給額は減少が見込まれる現代において、「定年退職後は悠々自適な年金生活」は少数派の老後となっています。年金を受給しながら働き続ける人は増えており、そのような年金受給者の中には会社で年末調整を行う人も多いでしょう。
 
そこで、年金収入も年末調整に含めて所得税の精算をしてもらえるのかという疑問を持つ人もいるでしょう。本記事では、年金と年末調整の関係について解説していきます。
 
佐々木咲

執筆者:佐々木咲(ささき さき)

2級FP技能士

そもそも年末調整とは

年末調整とは、毎年1月1日から12月31日に支払われた給与にかかる所得税を会社が精算してくれる手続きです。毎月の給与からは所得税が源泉徴収されていますが(源泉所得税)、これは概算での金額になります。そこで、12月に支払われる年内最後の給与の際に、その人の扶養状況や生命保険料など個人の情報を考慮して所得税を計算し、源泉所得税との差額を精算するのです。
 

年末調整の対象になる人

年末調整の対象になるのは、その年の年末まで勤務している人です。年の途中で就職したあと、年末まで勤務している人も含みます。正社員、パート、アルバイトなどの雇用形態は問わず、その会社に雇用されている人が対象となります。
 

年金は年末調整してもらえない

雇用形態を問わないのであれば、「年金の源泉徴収票を年末調整の書類に添付して会社に提出することで、給与と一緒に計算してもらえるのでは? 」と思われませんか。しかし、残念ながら年末調整の対象は「給与所得」のみであり、年金まで含めて計算してもらうことはできません。年末調整の計算方法に年金を含める過程自体がないため注意しましょう。
 

年金にかかる所得税はどうしたらよいか

会社から給料をもらいながら年金も受給している場合、給与については年末調整が行われますが、それだけではまだ年金が考慮されていないため、正しい所得税が計算されていません。よって年明けに、年金の源泉徴収票と年末調整された給与の源泉徴収票を使って確定申告を行う流れになります。
 
追加で納めるべき所得税がある場合に確定申告をせずに放置してしまうと、脱税になるため注意が必要です。
 

働く年金受給者は「確定申告不要制度」には該当しない場合も

年金受給者の負担を減らすため公的年金等にかかる「確定申告不要制度」が設けられています。要件に該当する場合には、確定申告を行わなくてもよいのです。

●公的年金等の収入合計が400万円以下である
●公的年金等の収入全部が源泉徴収の対象になっている
●公的年金以外の所得金額が20万円以下である

ただし、要件の3つ目「公的年金以外の所得金額が20万円以下である」については、給与年収が75万円以下ということになるため、雇用延長でバリバリと働く年金受給者では該当しない人が多いのではないでしょうか。該当しなければ、確定申告が必要になります。
 

年金と給与の確定申告は難しくない

会社員などは年末調整があることから、年金受給者になるまで確定申告をしたことがないという人も多いでしょう。
 
初めての確定申告はおっくうに感じられるかもしれませんが、年金と給与だけの確定申告でe-Tax(イータックス:国税電子申告・納税システム)を利用するのであれば、源泉徴収票の内容をそのまま入力するだけになります。決して難しい手続きではありません。自身だけでは難しいという場合でも、税務署に行けば無料で作成方法を教えてもらえるため安心してください。
 

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まとめ

会社からの給料と年金をもらっている人は、年金にかかる所得税を会社の年末調整に含んで処理することはできません。給与所得を確認し「確定申告不要制度」の対象外であることがわかれば、年末調整された給与の源泉徴収票と、年金の源泉徴収票とで確定申告を行いましょう。
 

出典

国税庁 No.2665 年末調整の対象となる人
国税庁 確定申告が必要な方
国税庁 No.1410 給与所得控除
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

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