更新日: 2023.02.22 確定申告

年金受給者の「確定申告不要制度」とは? 私は当てはまる? 当てはまらない?

年金受給者の「確定申告不要制度」とは? 私は当てはまる? 当てはまらない?
年金受給者の確定申告不要制度とは、年金受給者の申告手続きの負担を減らす目的で、公的年金等による収入が400万円以下で、一定の要件を満たす場合には、所得税および復興特別所得税の確定申告を不要とする制度です。
 
本記事では、年金受給者の確定申告不要制度が適用される要件について解説します。自分が当てはまるかどうかを判断してみましょう。
新井智美

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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確定申告不要制度に当てはまる人とは?

確定申告不要制度の対象者は、以下の1および2の両方を満たす人です。
 

1.公的年金などの収入金額の合計額が400万円以下である、かつその公的年金などの全部が源泉徴収の対象となっている
2.公的年金などに係る雑所得以外の所得金額が20万円以下

 


(引用:政府広報オンライン ご存じですか? 年金受給者の確定申告不要制度)
 

年金受給者で確定申告が必要になる人とは

年金受給者で確定申告が必要になる人は、以下に当てはまる人です。
 

1.公的年金などの収入金額(2ヶ所以上から収入がある場合はその合計額)が400万円を超える人
2.公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円を超える人
3.一定額以上の医療費を支払い、医療費控除の適用を受ける人
4.自宅を住宅ローンなどで取得した、もしくはリフォームを行い「住宅借入金等特別控除」または「特定増改築等住宅借入金等特別控除」の適用を受ける人
5.社会保険料控除や生命保険料控除などを受ける人
6.ふるさと納税を行っており、ワンストップ特例の適用を受けない人

 
また、災害や盗難に遭った場合も確定申告をすることで控除を受けられますので、忘れずに申告を行いましょう。
 

確定申告不要制度の対象の確認方法

確定申告不要制度の対象に当てはまるかどうかは、公的年金の源泉徴収票を確認すれば判断できます。まず、源泉徴収票の支払金額が400万円以下になっていれば条件の一つを満たすことになります。そして公的年金を含む雑所得以外の所得金額が20万円を超えていなければ確定申告は不要です。
 
気をつけなければならないのは、公的年金を含む雑所得以外の金額の判断基準が所得金額だということです。所得金額とは、収入から必要経費を差し引いたもので、収入金額とは異なる点に注意しておきましょう。
 

確定申告不要制度の対象でも確定申告をしたほうがメリットのあるケース

確定申告不要制度の対象となった場合でも、以下のケースに当てはまるなら、所得税の還付を受けられますので、確定申告を行うようにしましょう。
 

1.住宅ローンを利用して自宅を購入した人
2.住宅ローンを利用して自宅をリフォームした人
3.自宅の性能向上リフォームを行い、リフォームの特例措置を利用する人
4.一定額以上の医療費を支払い、医療費控除の適用を受ける人
5.ふるさと納税を行っており、ワンストップ特例の適用を受けていない人
6.親族の社会保険料や生命保険料、地震保険料などを支払っている人
7.災害や盗難に遭った場合で、雑損控除の適用を受ける人

 

確定申告不要制度を利用する際の注意点

確定申告不要制度を利用するにあたり、控除対象配偶者の有無、控除対象扶養親族の数、障がい者の数やその種類などに変更があった場合は、最新の内容で申告しなければなりません。控除の額が変わることにより、訂正が必要になる可能性があります。
 
公的年金の源泉徴収票が届いた際に、控除対象配偶者や控除対象扶養親族の数に変更がないかも確認しておきましょう。
 

住民税の申告が必要なケースがある

確定申告不要制度の対象であっても、以下に該当する人は、住民税の申告が必要になるケースがあります。
 

・公的年金などに係る雑所得のみがあり、公的年金などの源泉徴収票に記載されている控除以外の控除の適用を受ける人
・公的年金などに係る雑所得以外の所得がある人

 
これらの条件に当てはまる人で確定申告を行っている場合は住民税の申告は不要ですが、確定申告を行っていない場合は、住民税の申告が必要になるケースがありますので、市区町村の窓口に問い合わせるようにしてください。
 

まとめ

確定申告不要制度の要件に該当していても、その他の各種控除適用のために確定申告を行っている年金受給者の方も多いのではないでしょうか。実際、年金受給者は会社員のような年末調整がないため、控除を受ける場合は、確定申告を行う必要があります。
 
控除制度の内容は常に変化していますので、確定申告が近づいてきたら、控除制度の内容に改正はないか、また確定申告の方法に変更はないかなどを確認しておくと安心です。
 

出典

政府広報オンライン ご存じですか? 年金受給者の確定申告不要制度
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
 

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