更新日: 2023.12.09 その他税金
家業で営業用の車が必要です。事業用と自家用は自動車税が違うって本当ですか?
本記事では、自家用車と営業車の違いや区別の方法、自動車税の違いを解説します。仕事で車を使う人は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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自家用車と営業車の違い
道路運送法では、事業用自動車が法律で明確に定義されています。自家用車と営業車ではさまざまな面で違いがあり、特に税金での違いは事業者にとって経費に関わり重要なポイントです。本項では、自家用車と営業車の主な違いを解説します。
使用目的の違い
自家用車と営業車の大きな違いは、使用目的です。個人がプライベートで使う車両が自家用車で、事業者が仕事で使う車が営業車となります。
具体的には自分の荷物を運ぶのが自家用車で、仕事として第三者の荷物を運んだり、料金をもらって人を目的地まで運んだりするのが営業車です。トラック運送業や引っ越し業者の車両、タクシーや路線バスが代表的な営業車といえます。
違いはナンバーで区別
自家用車と営業車は、車両本体を見ただけでは区別が付きませんが、ナンバープレートを確認するとその車両の使用目的がある程度分かります。
ナンバープレートの色は以下のように分類されます。
・白地に緑文字(軽以外)
・黄色地に黒文字(軽車両)
・緑地に白文字(軽以外)
・黒字に黄文字(軽車両)
またナンバープレートには、地域名の隣に数字(品川 500など)が表示されますが、この数字は分類番号といって車の種別を表しています。しかし、車両の種別では自家用車と営業車の区別は付かないので注意しましょう。
税金面での違い
自家用車と営業車では、自動車にかかる税金の金額でも違いがあります。営業車と自家用車の自動車税の違い(乗用車)は、1000cc以下の場合で自家用車が年2万9500円、営業車では年7500円と大きな差があります。
自動車重量税も自家用車に比べて、営業車の税額は低くなります。例えば、1トン以下のトラックの場合、営業車の重量税は1年あたり2600円ですが、自家用車は4100円です。自動車税ほどではありませんが、長く使用するほど差額は大きくなります。
その他の違い
自家用車と営業車の違いは使用目的、ナンバープレート、自動車税以外に以下の違いもあるので参考にしてください。
自動車保険の保険料は、下記の理由で自家用車に比べて営業車が高くなる傾向があります。
・走行距離が長い
・運転技能に差のある不特定多数が使用する
車検や定期点検でも、以下の違いがあります。
・車検は新車を購入してから自家用車は初回3年後で以降は2年ごと、営業車は初回2年後で以降は1年ごと
・営業車は走行距離が長いため部品交換、検査箇所が多く高い傾向がある
自家用と営業車で自動車税はどれくらい違うのか
自動車税が自家用車と営業車でどれくらいの差額があるのかを、3つのケースで計算したので参考にしてください。
・自家用車……2万9500円(3年:8万8500円)
・営業車……7500円(3年:2万2500円)
・差額……2万2000円(3年:6万6000円)
・自家用車……3万9000円(3年:11万7000円)
・営業車……9500円(3年:2万8500円)
・差額……2万9500円(3年:8万8500円)
・自家用車……5万8000円(3年:17万4000円)
・営業車……1万7900円(3年:5万3700円)
・差額……4万100円(3年:12万300円)
上記の通り排気量が多い車両ほど、自家用車と営業車の自動車税の差額も大きいことが分かります。
自家用車のまま営業用で使うと税金面で大きく損をする
自家用車と営業車では自動車税が大きく違います。そのため、車を購入するときは営業車であることを明確にしましょう。3年間の保険料は合計で10万円を超える差額になることもあります。
また、自家用車を事業用車に転用することもできますが、保険会社への連絡を忘れないようにしましょう。運送業に使う場合などナンバーの変更を伴うこともあるので注意が必要です。
出典
国土交通省 自動車税
国土交通省 令和5年度税制改正に伴う自動車重量税の税額の基本的な考え方(フローチャート) その1
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー