更新日: 2024.05.10 その他税金

転職して給与が大幅ダウン。住民税の支払いが困難なのですが、免除や減額は可能でしょうか?

転職して給与が大幅ダウン。住民税の支払いが困難なのですが、免除や減額は可能でしょうか?
前年度と比べて給与が大幅に下がると、住民税としては前年度の給与で税額が決められてしまうので、現在の給与に見合わない額が請求されてしまいます。その結果、支払いが困難になることがあるのです。
 
そんなとき、減免してもらえるかどうかは気になります。本記事では、住民税の基本的な仕組みについて確認し、減免やさまざまな対応策について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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住民税の基礎知識

地方税は自治体が提供するさまざまな公共サービスを維持するための財源であり、住民税はその主要な構成要素の一つです。収入の減少に伴い、地方自治体への住民税納付が難しくなることは珍しくありません。
 
というのは、この税金には、所得に関係なく一律に課される部分と、前年の所得に基づいて計算される部分があるからです。後者の「前年の所得に基づいて」という点が、今回のように問題になることがあります。以下で詳しく見ていきましょう。
 
例えば、ある人が前年に600万円の所得があった場合、その所得に応じた住民税が課せられます。しかし、その人が翌年に転職し、所得が300万円に減少したとしても、住民税は前年の所得に基づいて計算されるため、転職後の所得に対して税負担が重くなる可能性があるのです。
 
住民税の納付方法には、自分で納税通知に従って支払う方式と、雇用主が給与から天引きする方式があります。特に前者の場合、収入減少後の税金の納付は大きな経済的負担となることが多いのです。
 

住民税の納付が困難なときには?

住民税の支払いにおいて、経済的困難に直面している個人は、一定の条件下で税額の減免を受けられます。具体的には、経済的支援を必要とする人、収入の低下を経験した人、または自然災害による甚大な損害を受けた人などがこの支援の対象です。
 
減免を受けるためには、いくつかのステップを踏む必要があります。まず、納税期限が到来する前に適切な申請を行う必要があります。この申請プロセスには、経済的困難を客観的に証明するための文書や、自然災害による損害の証明書類など詳細な書類の提出が含まれることが一般的です。
 
しかし、住民税の減免を申請しても、必ずしも減免が認められるわけではありません。申請は、各市区町村によって慎重に審査され、個々の状況に基づいて決定されます。そのため、経済的困難に直面している場合でも、すべての要件を満たしていることを確認し、必要な書類を適切に提出することが重要です。
 
もし、減免が認められない場合であっても、自治体によっては税額の分割納付や支払いの延期が受けられるところもあります。住民税の支払いが難しいときに重要なことは、減免にせよ、分割納付や支払い延期にせよ、事前に自治体への相談が必須であるという点です。
 
自治体の窓口では、個々の事情に合わせた具体的なアドバイスや、必要な手続きについての説明を受けられます。こうした対話を通じて、経済的困難を乗り越えるための適切な支援を得ることが期待できるでしょう。
 

住民税の納付に困難を感じたら、まずは自治体窓口に相談を

住民税の支払いが難しい場合、減免制度の活用が一つの選択肢となります。条件に適合すれば、減免される可能性があるでしょう。また、分割納付や支払い延期という方法が選べるところもあります。
 
しかし、いずれも申請と審査が必須であり、全ての人がこの制度を利用できるわけではありません。困難な状況にあるときは、早めに自治体に相談し、可能な支援を確認しましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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