今年から始まった「定額減税」は「年金受給者」も対象?いつから減税されるの?

配信日: 2024.08.16

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今年から始まった「定額減税」は「年金受給者」も対象?いつから減税されるの?
令和6年6月から定額減税が始まりました。所得税と住民税から控除してもらえる制度ですが、年金受給者のなかには対象になるのか分からない方もいるでしょう。
 
また、対象になった場合でも減税されるタイミングは税金の種類によって変わります。税額によっては減税されないケースもあるため、確認が必要です。
 
今回は、年金受給者が定額減税を受けられる条件や、減税される時期などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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年金受給者は定額減税を受けられる?

年金受給者も定額減税は受けられる可能性があります。対象者が、一定条件を満たした所得税および住民税の課税対象者のためです。内閣官房によれば、以下の条件すべてに該当すると、定額減税を受けられます。


・所得金額が合計1805万円以下
・収入が給与だけのときは給与収入が2000万円以下
・日本に住所があるか、現在まで引き続いて1年以上日本に住んでいる場所がある

条件に当てはまっていれば、1人あたり所得税は上限3万円、住民税は上限1万円の範囲内で減税されます。なお、扶養している親族や生計を同じくしている配偶者がいる場合は本人の税額から人数分の上限額まで減税され、扶養している親族や配偶者自身は対象になりません。
 
例えば、本人に生計を同じくしている配偶者と養っている子どもが3人の5人家族の場合、本人の所得税は最大15万円、住民税は5万円減税されます。
 

年金受給者が減税される時期はいつ?

日本年金機構によると、年金受給者の減税開始時期は所得税が令和6年6月、住民税は令和6年10月です。年金受給者の場合、減税されるのは年金から徴収される所得税および個人住民税からになります。一度に最大1人あたり4万円減税されるわけではありません。
 
どちらの税金も、減税開始月に本来の納税額から減税しきれなかったときは、2ヶ月後に支給される次の年金にかかる税金から減税されます。
 
例えば、所得税の納税額が月に1万円だったとしましょう。この場合、6月、8月、10月に1万円ずつ引かれ、12月からは通常の納税額に戻ります。実際に所得税額から控除された金額や、令和6年中に控除しきれなかった金額は2025年1月に送付される「公的年金等の源泉徴収票」で確認が可能です。
 
もし令和6年中に満額まで減税しきれなかったときは、自治体による調整給付を受けられる可能性があるため、確認しておきましょう。また、住民税の定額減税に該当する方や税額などは自治体により決められるため、対象か分からない場合でも自治体へ問い合わせが必要です。
 
老齢年金以外にも年金を受け取っていたり給与所得があったりする場合は、それぞれの収入から源泉徴収が行われます。定額減税を重ねて受けることになりますが、重複して定額減税を受けたことのみをもって確定申告をする必要はありません。
 

定額減税が受けられないケースはある?

先述した定額減税の収入条件や居住条件を満たしていても、対象にならないケースもあります。
 
例えば横浜市によると、定額減税を含めなくても個人住民税の税額が均等割額(6200円)以下になる場合は、定額減税は受けられません。ただし、自治体によって公表している条件の記述が異なるケースもあるので、自分の属する自治体のホームページをチェックしておきましょう。
 

年金受給者も定額減税の対象になる可能性がある

定額減税は令和6年分の所得税と令和6年度分の住民税を支払っていて所得条件を満たしていれば対象になるため、年金受給者も対象になる可能性があります。年金を受け取っている方の場合、所得税は6月、住民税は10月が減税されるタイミングです。1回で減税しきれなかった場合は令和6年中の次の年金支給月に再び減税されます。
 
また、複数年金をもらっていたり働いたりしている方も対象です。それぞれから定額減税が受けられますが、重複控除されていることだけをもって、確定申告の義務は発生しません。
 
ただし、定額減税を利用しなくても税額が一定金額以下になる方などは、定額減税の対象に該当しない可能性があります。気になる方は自治体へ確認しておきましょう。
 

出典

内閣官房 新たな経済に向けた給付金・定額減税一体措置 定額減税・各種給付の詳細(5)定額減税
日本年金機構 公的年金から源泉徴収される所得税等の定額減税
横浜市
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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