更新日: 2024.09.17 その他税金
「住民税」はどんな人が「非課税」になる? 対象になる条件や年収の目安を教えて!
この記事では、住民税が非課税となる条件や年収の目安について解説します。住民税の基本的な知識や2024年度から実施される定額減税についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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住民税とは
住民税とは、自身が所属する都道府県および市区町村に納める地方税の一種です。自分が住む地域の公共施設や学校教育、ごみ処理や上下水道などの行政サービスを維持するために必要です。
住民税は会社員の場合、会社が給料から住民税を差し引く「特別徴収」、個人事業主の場合は、市区町村から通知された額を納税者本人が納める「普通徴収」という形で徴収されます。
住民税には所得に応じた額を納める「所得割」と、所得の多寡に関わらず一定の料金を定額で納める「均等割」があります。
所得割の税率は所得に対して10%で、均等割の額は市区町村によって違いがあり、東京都港区の場合は、区に納める税金が3000円、都に納める税金が1000円で、均等割の額は合計4000円です。
また、2024年度からは国内の森林を守るための税金である「森林環境税」の徴収が実施されます。森林環境税は住民税の均等割と併せて徴収され、税額は1000円です。これまでの均等割の額が4000円だった場合は、5000円を納税することになります。
住民税が非課税となる対象者
住民税は自身が所属する自治体に納める税金ですが、個人の所得額や特別な事情を考慮して、住民税が非課税となる人も存在します。住民税が非課税となる条件は以下の通りです。
・生活保護法の規定による生活扶助を受けている人
・障害者、未成年者、ひとり親、寡婦(夫)の人で、前年の合計所得が135万円以下の人(給与収入なら204万4000円未満)
・前年の所得が一定基準よりも少ない人
最後の項目である「前年の所得が一定基準よりも少ない人」は、どの市区町村に属しているかで基準となる所得の金額は変わってきます。
東京都港区を例に見ると、非課税となる人は所得が「35万円×(本人+被扶養者の人数)+21万円(21万円は被扶養者がいる場合に加算)+10万円」以下の人です。
なお、所得割のみ非課税の場合は、所得が「35万円×(本人+被扶養者の人数)+32万円(32万円は被扶養者がいる場合に加算)+10万円」以下の人が非課税となります。
定額減税による住民税の減税
「令和6年度税制改正」に伴い、所得税3万円と住民税1万円が減税される「定額減税」が実施されます。自身が納める税金が定額減税で減税しきれなかった場合は、差額分を給付してもらえますが、給付を受けるには市区町村に申請を行う必要があることを覚えておきましょう。
また、定額減税の実施に伴い、住民税非課税世帯に対して新たに給付金が給付されます。給付の条件と給付額は以下の通りです。
1・2023年度分の住民税均等割が課されない人のみで構成される世帯に7万円の給付
2・2023年度分の住民税所得割が課されない人のみで構成される世帯に10万円の給付
3・2024年度より新たに住民税非課税世帯となった世帯に対し、均等割が課されない世帯に 10万円、所得割が課されない世帯に10万円の給付
4・1~3に該当する世帯に対して18歳以下の子ども1人につき5万円の給付
住民税非課税世帯の方は給付金のチェックを
住民税はその地域で生きる人が充実した行政サービスを受けるために必要な税金です。住民税は、一定の所得以下の人には負担をかけないよう非課税となる場合があります。
また、2024年度から実施される定額減税に伴って、住民税非課税世帯を対象に新たに給付金が支給されます。給付金の対象世帯の方は、市区町村のホームページから確認を行ってください。
出典
港区 特別区民税・都民税の計算
港区 住民税(特別区民税・都民税)はどういう場合に非課税になりますか。
内閣官房 定額減税・各種給付の詳細
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー