更新日: 2021.02.19 確定申告

今年の確定申告は、新型コロナ感染予防で電子申告にする人が昨年より15%増

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

今年の確定申告は、新型コロナ感染予防で電子申告にする人が昨年より15%増
確定申告の季節です。令和2年度にフリーランスや自営業などの個人事業主で、事業収入がある人や、不動産収入や株取引での所得がある人、副業などで給与以外の所得が20万円を超える人などは、確定申告を行う必要があります。また、医療費が10万円を超える人、住宅ローン控除がある人は、確定申告をすればお金が戻ってきます。
 
毎年確定申告の時期は税務署(確定申告会場)が混み合います。今年は新型コロナの感染を防ぐため、確定申告会場に出向かず、電子申告にしたいと考える人もいるでしょう。
 
国税庁も、スマートフォンでの申告などを推奨したり、申告期限を4月15日まで延長したり、確定申告会場での相談を「入場整理券」方式に移行するなど、できるだけ会場の密を避ける行動を呼びかけています(※1)。
 
ペーパーロジック株式会社(東京都品川区)は、昨年確定申告を行い、今年も確定申告を行う予定の人で昨年対面相談を行った人を対象に、「コロナ禍における確定申告の実態調査」を実施しました(※2)。今年の確定申告は、電子申告にする人はどれくらいいるのでしょうか。
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昨年の確定申告は、半数以上が対面で実施

昨年、確定申告をどのような方法で行ったか尋ねたところ、「電子(e-Taxや会計ソフト)」が27.0%、「対面」が58.6%となり、この二つの方法で85.6%と大半を占めました。昨年は、電子申告でなく対面での申告を選んだ人が半数以上でした。
 
昨年、「電子(e-Taxや会計ソフト)」で確定申告をしたと回答した人に理由を聞いたところ、「自宅で効率的にできるから」が66.7%、「添付書類を省略できるから」が36.7%、「控除額が上がるから」「税金還付のスピードが早いから」がいずれも30.0%となりました。
 
また、昨年でも「新型コロナウイルスの感染を避けるため」という人が26.7%いました。昨年の2月はクルーズ船で多くの感染者が出るなど、すでに新型コロナウイルスの流行は始まっていましたね。
 

今年は電子申告する人が昨年より15%増。新型コロナ感染を避けるためという人は24%増

今年(令和2年分)の確定申告をどのような方法で行う予定かと質問したところ、「電子(e-Taxや会計ソフト)」が42.4%で「対面」が40.5%と、電子申告が対面を上回りました。電子申告は昨年より15.4%増、一方で「対面」は18.1%減という結果に。
 
「電子(e-Taxや会計ソフト)」で確定申告するという人に、その理由を尋ねたところ、「自宅で効率的にできるから」が66.0%、「新型コロナウイルスの感染を避けるため」が51.1%、「控除額が上がるから」が29.8%となりました。新型コロナウイルスの感染を避けるため電子申告するという人は、昨年に比べプラス24.4%と、大幅に増えています。
 

コロナ禍でも対面で申請したい理由は、わからないことをすぐ聞けるから

「対面」と回答した人に理由を聞くと、「対面の方がわからないことをすぐ聞ける」が48.9%、「毎年対面で行っているからなんとなく」が44.4%、「e-Taxや会計ソフトでの申告方法がわからない」が22.2%という結果となりました。
 
確定申告を「電子(e-Taxや会計ソフト)」「郵送」「その他」のいずれかで行うと回答した人に、今年、確定申告をするにあたって、対面での相談や面談を予定しているかと質問したところ、「予定している」が49.2%、「予定していない」が34.9%となりました。
 
対面での相談を「予定している」と回答した人に、コロナ禍において、確定申告をするにあたっての相談や面談を対面で行うことに抵抗はあるか尋ねたところ、「非常にある」が25.8%、「少しある」が29.0%で、半数以上は抵抗があると答えましたが、「あまりない」という人も38.7%と4割程度いました。
 
確定申告が不安で対面での申告を予定している人も、実は感染リスクを感じているようです。やはり、今年は感染予防のため、できるだけ電子申告をする方がよいでしょう。「何となく難しそう」と思って電子申告を敬遠していた人は、一度国税庁e-Taxのホームページをご覧になってはいかがでしょう。
 
[出典]
※1:国税庁「令和2年分確定申告特集」
※2:ペーパーロジック株式会社「コロナ禍における確定申告の実態調査」(株式会社 PR TIMES)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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