更新日: 2022.03.28 年収

日本で働く外国人の年収はどれくらい? どんな職種が多い?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

日本で働く外国人の年収はどれくらい? どんな職種が多い?
現代では多くの外国人が日本で働くようになりました。将来の人材不足を考えれば、まだまだ数が増えそうです。給与を設定する事業者としては、外国人労働者の平均年収が一体どのくらいなのか気になるところです。
 
そこで今回は日本で働く外国人労働者の平均給与を調べてみました。さらに職種別の平均給与も調査したので、合わせて参考にしてください。
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外国人労働者の数と平均給与

厚生労働省の調査によれば、令和3年度で約173万人の外国人労働者が日本で働いています。10年前の平成23年度で約68万人でしたから、2倍以上の数です。
 
また国籍別にみると、ベトナム人が約45万人と全体の約26%を占めています。中国人が約40万人、フィリピン人が19万人と続きます。そして外国人労働者の平均月収は約21万8千円です。年収に換算すると約261万7千円です。日本人を含めた労働者全体の平均月収が約30万7千円ですから、約9万円の開きがあります。
 
このように全体と比較して外国人労働者の平均給与が大幅に低い理由は2つあります。1つは勤続年数の問題です。外国人労働者全体の平均勤続年数は約2.7年、平均年齢は約33.3歳です。日本人を含めた労働者全体の平均勤続年数が約12.4年、平均年齢は約41.8歳ですから、外国人労働者に若年層の多いことがそのまま平均給与に反映されたと言えます。
 
2つ目は技能実習目的での外国人労働者の数が多いことです。技能実習目的での外国人労働者は35万1千人と全体の約20%を占めています。そして技能実習目的での給与はかなり低額に抑えられているため、全体の平均に影響を与えています。
 

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職種別の外国人労働者の平均給与

それでは職種別の外国人労働者の平均給与を見ていきましょう。「専門的・技術的分野」で在留資格を持つ外国人労働者の平均月収は約30万2千円です。専門的・技術的分野とは、システムエンジニア・プログラマー・通訳・など文理系問わず単純労働以外のすべての職種を意味します。
 
約39万5千人が働き、外国人労働者の平均給与を大幅に底上げしています。「身分に基づくもの」で在留資格を持つ外国人労働者の平均月収は約25万7千円です。身分に基づくものとは、日本人配偶者を持つ外国人や永住資格を得ている外国人などを指します。約58万人が働き、平均勤続年数が4.3年、平均年齢44.4歳と高めなので、その分給与にも反映されています。
 
「特定技能」で在留資格を持つ外国人労働者の平均月収は約17万5千円です。特定技能とは令和元年に導入された新しい在留資格です。
 
この資格により国内で人手が不足している「建設業」、「造船・舶用工業」、「自動車整備業」、「素形材産業」、「産業機械製造業」、「電気電子情報関連産業」「航空業」、「宿泊業」、「農業」、「漁業」、「飲食料品製造業」、「外食業」、「ビルクリーニング」、「介護」の計14職種の就労が認められています。導入されて日が浅いためか労働者の数も約6万6千人にとどまり、これから給与がどう変化するか見守る必要があります。
 
「技能実習」で在留資格を持つ外国人労働者の平均月収は約16万1千円です。技能実習とは、母国では習得困難な技術を日本で習得してもらう制度です。しかしながら人手不足を穴埋めするために悪用している企業も多く、低賃金・過酷労働が問題となっています。
 
「特定活動及び留学以外の資格外活動」での平均月収は約20万5千円です。特定活動及び留学以外の資格外活動とは、留学生のアルバイトなどで約26万8千人が働いています。
 

外国人労働者に適切な給与を!

外国人労働者にも日本の「最低賃金法」の適用があります。加えて「労働基準法」など労働関係法規の適用があります。これらの法律を守らなければ行政指導や刑事罰を受け、事業者として社会的信用の低下は免れません。特定技能の在留資格を導入し、国策として外国人労働者を積極的に受け入れて始めています。よりよい社会を築くために、適切な給与を定めていくことが必要になるでしょう。
 
厚生労働省「令和2年 賃金構造基本統計調査結果の概況」
厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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