更新日: 2019.01.10 その他暮らし
「結構です」ではなくて「要りません」 ハッキリ断るべき電話勧誘の実態
木野子さんは、その百貨店のクレジットカードを持っていて、そこでの買い物はカード払いにしています。
Text:林智慮(はやし ちりよ)
CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。
◯◯百貨店カード会員様への特別なお知らせです
「今回、◯◯百貨店カード会員様への特別なお知らせです。月々3,000円の掛金で、8,000円の入院保障が受けられる医療保険が出ました。▲▲(保険会社)が引き受けとなります。三大疾病は入院日数無制限。高額になる先進医療もカバーできます。森野様は◯◯百貨店カードの会員様でいらっしゃいますので、カード会員様に限り特別にこのお電話でお申し込みいただけます。面倒なお手続きは必要ございません。」
夫は生命保険会社の医療保険も掛けているし、会社の社会保険に加入しているため傷病手当金もあります。
しかし、木野子さんは社会保険に加入していないので、入院しても何も保障がありません。年を取るにつれて病気になりやすくなるし、3,000円で8,000円の保障はお手軽だし、会員への特別な話ならば聞いてみようと思いました。
即決すると特別?電話では即決しない方が無難
「その3,000円の掛け金で8,000円の入院保障は、ずっと続くのですか?」
すると、「森野様は現在◯◯歳でいらっしゃいますから、実際の掛金は3,300円程になります。1年ごとの更新でございますから、年齢が上がるにつれて保険料は上がってまいります。先ほどは8,000円のプランをお勧めしておりますが、5,000円のプランもございまして、こちらでしたら2,500円程でご加入いただけます。まず、8,000円のプランにお申し込みいただいて、その後変更する事も出来ます。」
別にお得な話ではなさそうなので、「そうですか。情報提供ありがとうございました。」と言って電話を切ろうとしたのですが、相手は引き下がらない。
「先進医療特約にご加入されていますか?先進医療は全額自己負担になります。 例えば癌の重粒子線治療では約300万円掛かります。この機会に、是非ご加入いただければと思います。カード会員の森野様には信頼がございますので、面倒なお手続きをする必要がなく、特別にこのお電話で承ります。」と、しつこく加入を勧めてきます。
支払い方法がカードになるので、手続きが面倒でないのは保険部側ではないのか?自分にとっては何がお得なのか?そう思いつつ、既往症でもその掛金で受け付けて貰えるのか聞いたところ、「簡単な問診票にお答えいただきまして、該当される場合は、少々お高くなりますがご加入いただけます。」との返事。特別なことは何もないので、「もう結構です。」ガチャリと木野子さんは電話を切りました。
いらないものはきっぱりと断る
特定商取引に関する法律に、契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘の禁止の条文があります。断った人に、しつこく勧誘してはいけないという条文です。
—-第十七条 販売業者又は役務提供事業者は、電話勧誘販売に係る売買契約又は役務提供契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、当該売買契約又は当該役務提供契約の締結について勧誘をしてはならない。—-
しかし、電話勧誘は勧誘する側にメリットがあるのですから、中には知ってか知らずか違反する者もいます。そもそも、突然の電話で、見ず知らずの他人が必要な情報を教えてくれることはありません。断るときに「結構です」では「良いですね」と勝手に解釈され話を進められてしまうので、「要りません」とハッキリ断ることが大切です。
Text:林智慮 (はやし・ちりよ)
CFP®認定者
相続診断士
終活カウンセラー
確定拠出年金相談ねっと認定FP
https://wiselife.biz/fp/chayashi/
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